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2018.01.26

【特集】「この2位がよかった」と言える日を目指す!…男子フリースタイル61kg級・有元伸悟(近大職)


有元伸悟(近大職)

 2年ぶりの全日本選手権・決勝のマットだった。2016年世界選手権(ハンガリー)の男子フリースタイル61kg級代表の有元伸悟(近大職)。西日本大学出身選手として33年ぶりのフリースタイル全日本王者に、あと1勝に迫ったが、57kg級から上げてきた初対戦の相手にペースを狂わされ、またしても悲願はならなかった。

 それでも、気持ちは前を向いている。「再び飛躍できるきっかけになる、と考えたい。後になって、『この2位がよかった』と言えるようにしたい」と、今年の飛躍を誓った。

慢心はなかったが、結果を出せなかった2017年

 2016年6月の全日本選抜選手権で優勝。同年12月の非オリンピック階級・世界選手権に出場した。当然、その後の活躍が期待されたが、直後の全日本選手権はベテラン選手に敗れて、まさかの初戦敗退。2017年の全日本選抜選手権では学生選手に敗れ、国体でもかつて学生王者を争った相手に勝てず、結果を出せない1年間となってしまった。

全日本選手権決勝で闘う有元(青)だが、優勝を引き寄せられず=撮影・矢吹建夫

 「努力が空回りした面があったかもしれませんが、慢心があったとは思っていない」と振り返る。「なんで結果を出せないのかな?」と思うこともあったというが、結論は出なかった。「選手生活の中では、沈む時期もある」と自分を納得させようとしたが、周囲で応援してくれる人からの期待にこたえられなかったことは、申し訳なく、歯がゆかったという。

 考えられる一因に、選手とコーチの兼ね合いがあったかもしれない。選手としては上を目指す立場だが、近大では学生選手を教える立場。2つの両立は意外に難しい。「う~ん…。学生選手の技を受ける、ということはないです。そこまで強くないし、余裕もない。偉そうにふるまっていたことはないです」と言う一方、無意識のうちに指導に重点があった可能性は否定しなかった。

 母校を強くしたいという気持ちが強ければ、どうしても指導に力が入る。自分のことだけを考えてチャンピオンを目指している選手に遅れを取っても、不思議ではない。

 そこで、今年は「自分が頑張っていい成績を残すことが、学生に対する最高の指導になる」という考えを強く持つことにした。「学生が、(好成績を出した自分と)同じことをすれば同じ結果を出せる、という気持ちになってくれれば、頑張れるはずです」。自身の結果を求めることによって学生の奮起をうながし、コーチの役目を果たしたいという。

3月にはブルガリア遠征を予定、国際大会で実力養成

2016年12月の世界選手権に出場した有元

 全日本王者になれなかったことで、全日本チームのイラン遠征や2月末のアジア選手権(キルギス)出場が遠のいた。「やはり国際大会を経験したいですね」という有元に、3月の西日本学生連盟のブルガリア遠征に参加できそうな知らせが入ってきた。

 昨年5月にニューヨークでワンマッチの日米対抗戦に出場したが、大会出場は世界選手権以来になるので約1年3ヶ月ぶり。「楽しみなんですよ」。世界を目指す選手は、やはり国内での練習だけでは物足りないだろう。遠征参加によって、モチベーションを落とすことなく、この冬を乗り切れそうだ。

 今は全日本チームからお呼びがかからない状況だが、「必ずその時がくると思っています」と力をこめる。「その時に実力を出せるように準備はしておきます。『あの全日本2位が、飛躍のエネルギーだった』と言えるようになるためには、こうした時期をどうすごすかが大事だと思っています」と気持ちは前向き。

今月の全日本合宿で練習する有元

 昨年の前半は「60kg級がオリンピック階級になる」という情報が流れ、「ロシアが推している。確実だろう」とまで言われたが、うわさで終わり、自分のぴったりの階級でのオリンピック挑戦はなくなった。落胆した選手も少なくないと思われるが、有元はすぐに「57kg級と65kg級、どっちの階級を選ぼうか」という気持ちになったという。「なんで? と思っても始まらない。前を向かないとなりません」。どこまでもプラス思考だ。

 階級は、いずれ結論を出さねばならないが、今年は61kg級で全日本選抜選手権とプレーオフを勝ち、世界選手権(10月、ハンガリー)を目指す可能性が高い。「全日本2位は、『今年はやります』と言えるだけの成績だったと思います」。西日本の期待を背負った有元が、全日本選手権決勝での屈辱をエネルギーに変えて飛躍する。







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