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2018.02.05

イラン遠征の男子フリースタイル全日本チームが帰国


 先月24日からイランに遠征していた男子フリースタイルの全日本チームが2月4日、成田空港に帰国した。大会参加はなく、イランのナショナルチームほかとの練習をこなした。

 小平清貴監督(警視庁)は「地元でのタクティカップ(2月8~9日)前にもかかわらず、イランのナショナルチームが日本からの要請を受けてくれたことと、なかなか連絡がつかない中で日本協会が尽力して実現させてくれたことに感謝したい」と第一声。この後、アジア選手権(2月27日~3月4日、キルギス)、ワールドカップ(4月7~8日、米国)と続くが、「イランを倒し、いい成績を挙げることがほんとうの意味で感謝」と、勝つことで恩を返すことを口にした。

11泊12日のイラン遠征を終えて帰国した全日本チーム

 合宿では、ナショナルチームとの練習試合はできなかったが、クラブチームとの練習試合をこなした。「レベルの高い中で練習でき、いい経験になった。大会出場があると、どうしても体重調整が入ってくる。徹底的に追い込んで練習するこうした合宿遠征も時に必要と思った」と話した。

 湯元進一コーチ(自衛隊)の第一声は「想定外のことばかりで、まいりました」。トレーニングと聞いていたら試合形式のスパーリングだったり、練習時間が変更される連続など、選手が戸惑うことが多かったという。日本レスリング界を支えた八田イズムのように、「どんな状況でも闘う」という強さを求めてのものかどうかは定かではないが、「これも経験でしょう」と結んだ。

 「生活面がきつかった」と言うのは、高谷惣亮主将(79kg級=ALSOK)。トイレが汚い、ベッドが小さい、洗濯が簡単にできない、若者の“必需品”であるスマホを使うためのWi-fiがつながらないなど、国内での合宿とは大きく違うイラン生活を語った。

 練習は、息を上げる追い込み練習ではなく、技術練習が多かったとのこと。日本選手は、3日目くらいまではイラン選手の押しの強さにびっくりしていたというが、中盤から慣れ、最後はポイント取ることも多かったという。イラン選手は「テクニックはそんなにない。日本でやっている組み手を使って攻めると、びっくりしていた」と振り返った。

 86kg級の世界王者で、東京オリンピックで金メダルを目指す上で目標となるハッサン・ヤズダニも参加。スパーリングはしなかったが、軽い取り合いは実現した。2014年世界選手権決勝で敗れたデニス・ツァルグシュ(ロシア)に比べると、「闘い方次第で勝てる」との感触だったという。

 この後、アジア選手権には参加せず、4月のワールドカップに照準を合わせる。同大会には最近日本が出場した2012~14年大会のすべてに出場しており、主将に指名されるのは確実。「3位はいけるメンバーだと思う。メダルを目標に闘いたい」と言い切った。

「4年前に比べると技に対して恐怖心がなくなった」…高谷大地

 副主将として高谷惣亮を助けたのは、弟の大地(65kg級=自衛隊)。4年前のイラン遠征にも参加しており、「環境面などで知ってる知識を伝え、チームメートが生活しやすいようにもっていった」とのことで、リーダーの自覚十分。

チームを支えた高谷惣亮主将(左=ALSOK)と高谷大地副主将(自衛隊)

 4年前に比べると練習内容が変わっていたという。以前はウォーミングアップを十分にしてから練習だったが、今回はすぐにレスリングの練習だったり、練習後の補強の量が増えていたり、ミーティングが長かったり…。イランは昨年の世界選手権(フランス)で世界王者を輩出したものの、国別対抗得点は9位と低迷。イラン協会のラスール・ハデム会長がフリースタイル・チームの監督として陣頭指揮しているという。“チェンジ”の最中かもしれない。

 そんな中、「4年前に比べると技に対して恐怖心がなくなっていた。取られる技はなかった。アジア選手権でやれる、という自信めいたものが出てきた」との収穫を得たという。アジア選手権の代表に内定しており、健闘が期待される。

 全日本チームの遠征には初参加となった65kg級の乙黒拓斗(山梨学院大)は「先輩からよくしてもらい、練習に集中できて、すごく勉強になりました」と振り返る。これまで世界カデット選手権などでイラン選手とは3回闘っているが(2勝1敗)、「プレッシャーがすごく、それで(自分が)ばててしまう」というのがイラン選手のイメージ。シニアになっても同じで、最初は圧力に押されることが多かったそうだが、次第に慣れ、最後は「プレッシャーが怖くなくなった」という。

 全日本選手権は負傷のため2回戦終了後に棄権。にもかかわらず、実績と将来性で抜擢されての全日本遠征参加だった。「選んでいただいたので、何かひとつ(の収穫)を得るようにと思って練習した。期待されて、それを上回る成績を残したい。次の大会が何になるか分からないが、ひとつひとつ勝っていきたい」と話した。

 男子フリースタイル・チームは、今月7日からの3スタイル合同合宿をこなし、13日に合同合宿が終わったあとも21日まで合宿を続ける。いったん解散し、そのあとアジア選手権に臨む。







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