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2018.04.17

【2018年JOC杯・特集】西日本決戦を制した堀江耐志、新監督迎えた徳山大の飛躍を支えるか

(文・撮影=樋口郁夫)

男子グレコローマン67kg級を制した堀江耐志(右)と徳山大の守田泰弘・新監督=撮影・矢吹建夫

 JOCジュニアオリンピックカップのジュニア・男子グレコローマン67kg級は、男子20階級で唯一、西日本の大学選手同士の決勝へ。昨年の西日本学生新人戦優勝の堀江耐志(徳山大)が西日本学生選手権優勝の田口学容(中京学院大)を破って栄冠を手にし、「最後のJOC杯だったので、めちゃくちゃうれしいです」と、初の“全国王者”を喜んだ。

 徳山大はこの4月から、フリースタイル最軽量級で学生・大学・社会人・国体で王者の実績を持つ守田泰弘(注=まだ正式な現役引退ではないので敬称略、日体大卒)が監督に就任した。王者誕生という幸先いいスタート。堀江以外にも、グレコローマン87kg級で豊村裕豊が2位、同97kg級で垣内大征が3位となって3個のメダルを獲得し、心強い戦力を示した。

 決勝は田口が一本背負いで4点を先制し、堀江が追う展開。しかし「グラウンドが得意」という堀江は、けっこう冷静だったという。その思い通り、ローリングで追いついて逆転。終盤に微妙な判定があって、一度は逆転されたが、チャレンジ(ビデオチェック要求)の結果、逆転はなく5-4で振り切った。

ポイントにはつながらなかったが、バック投げも披露

 組み合わせが分かった段階で、「決勝まではいけるかな」と思ったというが、決勝の相手は西日本での大会でその実力は知っていた。「正直、勝てるとは思っていなかった。でも、試合前に勝つという気持ちが湧いてきて…。思い切りいった」。表彰台の一番高いところは、「最高でした」と言う。

 徳山大はOBの藤村義が2012年ロンドン・オリンピックの代表になるなど、西日本の枠を越えて選手を輩出しているチーム。今年の世界ジュニア選手権(9月、スロバキア)への出場資格を手にした堀江にも、当然、その期待がこめられるが、「実は、国際試合は初めてになるんです」と、すぐに強気の言葉は出てこない。

 昨年の全日本選手権では、初戦で全日本トップ選手である川瀬克祥(シリウス)にテクニカルフォールで完敗し、世界に出ていく選手の実力を痛感しただけに、その気持ちはもっともだろうが、「この優勝はかなりの自信になります。できるところまでやってやろう、という気持ちになっています」-。まずは同世代の国際大会で実力を試したいところだ。

父からの引き継ぎではなく「自分のチームをつくる!」…守田泰弘監督

 監督に就任してから2週間で優勝する選手を見ることができた守田監督は、昨年まで和歌山で勤務しており、和歌山東高にいた堀江のことは高校の時から知っていた。いきなり4点を失うという「前半のもろさは、克服しなければならない」と言う一方、「攻撃する気持ちのある選手。4点差にされても大丈夫と思った。競った試合を1点差を勝てたのは、気持ちの強さがあったからだと思う」と、最後の粘りをたたえた。

セコンドで選手を激励する守田泰弘監督

 終盤のチャレンジの時は、スポンジを投げるタイミングが遅く、却下されてもおかしくない状況だった。「指導者としての経験不足です」と、自身の反省材料もあったという。

 徳山大は父・武史さんが長く監督と部長を務めていたチーム。入れ替わる形で指揮官となった。十分すぎるベースを受け継いだわけだが、父が築いたものを引き継ぐというより、「ボクのチームとして1からやっていく」という気持ちの方が強いという。

 さらに、学生チームならリーグ戦での優勝も大きな目標。西日本学生リーグ戦で過去18度の優勝を誇る徳山大だが、2014年春季から7シーズン連続で優勝から見離されており、昨年は春季・秋季とも6位と低迷している。

 「やはりリーグ戦ですね。フリースタイルも強化したい」。2012年以来のJOC杯王者を輩出した徳山大が、堀江効果で飛躍する!







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