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2018.05.01

【特集】激戦階級で定位置奪還に挑む!…男子フリースタイル65kg級・鴨居正和(自衛隊)


鴨居正和(自衛隊)

 4月のワールドカップ(W杯=米国)で軽量級が強さを見せた男子フリースタイル。65kg級では高谷大地(自衛隊)が世界3位のキューバ選手を破り、乙黒拓斗(山梨学院大)が2016年61kg級世界王者の米国選手を撃破。世界一を射程距離に置く状況をつくった。

 だが、この階級の昨年の世界選手権代表は鴨居正和(自衛隊)だ。61kg級時代に世界5位の実績を残し、昨年のアジア選手権(インド)では階級アップ1年半にして銅メダルを獲得。東京オリンピック候補の一番手と目されていた。昨年12月の全日本選手権で、初戦で東日本学生王者の寺田光輝(日体大)に不覚の黒星。上位入賞を逃し、この冬は全日本メンバーから外れた。

通いの全日本合宿で練習する鴨居正和

 海外遠征のない冬場をおくったのは山梨学院大2年生だった2012年以来。「全日本選手権の直後は落ち込みました」。それでも、正月に地元(香川県)に帰省し、多くの人に励まされるうちに持ち直した。

 「選手活動は、あと2年ちょっと。やれるだけやろう、という気持ちになりました。チャンピオンでなくなったことで気持ちもすっきりした。最初に戻って頑張ろう、という気持ちです」

 実績のある選手なので1月から断続的に行われている全日本合宿への参加は認められているが、自衛隊からの通いでの参加。これまでは味の素トレーニングセンターに宿泊し、“通勤”することなく道場に行けるのが当然だっただけに、通いでの練習参加に悔しさがつのる。「この悔しさをばねにしたい」と話す。

「気持ちの弱さ」で不覚を喫した昨年の全日本選手権

 2017年は「前半は晴れ、中盤で曇り、最後は豪雨」の1年だった。5月のアジア選手権で3位になった時は、「足りないことはたくさんありました。組み合わせのよさもあった」としながらも、先が見えた銅メダルだった。しかし世界選手権へ向けては調子が上がらず、全日本合宿中の練習試合でも負けることが多かったという。

昨年の世界選手権は北朝鮮選手相手に初戦敗退

 その流れ通り、世界選手権は初戦敗退(対北朝鮮)。そして全日本選手権での初戦敗退だ。学生相手の不覚は、「自分の気持ちの弱さです。闘う準備がしっかりできていなかった」と振り返る。その一因に、当日計量の採用により、試合前のやり方が変わったこともあるようだ。

 前日計量の時は、試合当日に会場に着いたあと、ウォーミングアップで汗をたっぷりかき、気持ちを高めて試合に臨めたというが、計量が終わってすぐのウォーミングアップでは、気持ちが乗ってくれなかったという。「(試合の)マットに上がっても、頭がボーッとしていたというか…」。

 ただ、どの選手も同じ条件。「負けた理由にはなりません。気持ちの弱い自分がいた。その理由が一番です」と厳しく振り返った。

「激戦階級の方が、勝った時の喜びが大きいでしょう」

 自分に代わって日本代表となった高谷がアジア選手権(キルギス)で銀メダルを取り、W杯では高谷と乙黒の躍進。後輩の活躍に、鴨居は「焦りはめちゃくちゃあります」と素直な心の内を話してくれた。ならば、アジア選手権やW杯のビデオを見て後輩の闘いを研究していると思われたが、「見ていないです。悔しくて」-。

昨年のアジア選手権で銅メダルを獲得=撮影・矢吹建夫

 自衛隊や全日本合宿で何度も練習している相手なので、ことさら見る必要はないのかもしれないが、「すごい負けず嫌いです」とは自衛隊の井上謙二監督(男子フリースタイル強化委員長)。悔しさがこみあげてくることはしたくないのだろう。世界へ飛躍した2人を目標に、世界選手権代表の座を取り返すことが当面の目標だ。

 カウンターアタックに定評のある選手。それでも、研究されているし、闘いの幅を広げる必要のある段階。「入り込むタックルを身につけ、組み手をしっかりできるようにしたい」という。海外の65kg級選手との体力差は痛感しており、再び海外に行くことになった時のために体力のある選手との闘いも身につけなければならないが、今は国内予選を勝ち抜くことに全力投球。

 65kg級は高谷と乙黒以外にも、リオデジャネイロ・オリンピック57kg級銀メダルの樋口黎(日体大助手)も参戦してきた。厳しい闘いが予想される中、「激戦階級の方が、勝った時の喜びが大きいでしょう。やりがいはあります」ときっぱり。若手の活躍に埋もれてしまった昨年の世界選手権代表が、巻き返しに挑む。







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