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2018.05.19

【東日本学生リーグ戦・特集】エース負傷でさらに一致団結! 山梨学院大が6連覇を達成


(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)

6連覇を達成し、歓喜に沸く山梨学院大チーム

 学生界最大のイベントである東日本学生リーグ戦は、1〜4位決定リーグの最終戦を山梨学院大と拓大が全勝同士で迎えた。勝った方が優勝という事実上の「決勝戦」は、山梨学院大のエース藤波勇飛が4勝目を挙げてチームの優勝を決めた。これで山梨学院大の連覇記録は「6」に伸びた。

 決勝戦、山梨学院大はベストメンバーで臨み、下記の結果だった(左側が山梨学院大)。

■57kg級 坂本京太○[3-0]●諏訪間翔太郎
■61kg級 服部大虎●[1-4]○清水蛍汰
■65kg級 乙黒拓斗○[7-0]●清水洸希
■70kg級 乙黒圭祐○[5-1]●志賀晃次郎
■74kg級 藤波勇飛○[7-0]●吉田隆起
■86kg級 山田修太郎○[Tフォール、4:23=10-0]●井筒勇人
■125kg級 アルメンタイ・バグダウレット○[不戦勝]●山本泰輝

 決勝だけ見れば順当な結果に見えるが、小幡邦彦コーチは大会中、ずっと冷や汗をかきっぱなしだった。その理由は、エース藤波が2週間前に顔面骨折し、全治2ヶ月の診断。チームの柱として起用できなくなったからだ。

2年生にしてチームの核としての活躍だった乙黒拓斗

 小幡コーチは「6連覇は狙っていました。藤波がいれば8割方、達成できる自信がありましたが、大会の2週間前という一番けがしてほしくない時期にしてしまって…。これで他大学と差はなくなったなって思いました」と、メンバーの起用方法に悩ましい日々を送ったことを吐露した。

 昨年11月の全日本大学選手権でも、優勝候補最右翼に挙げられながら、核となる選手がけがなどで敗退。1階級も優勝がなかった拓大に総合力で劣り、優勝を逃した苦い経験がよみがえったという。

 藤波がいなくても、高校チャンピオンの肩書を持つ服部大虎や山田修太郎、先月のワールドカップ(米国)で活躍した乙黒兄弟、それを牛水瑞貴主将がしっかりまとめ、チーム構成力では群を抜いているように見えたが、小幡コーチは「本番で力を発揮できない選手もいる」と、予選リーグから気をもんでいた。

57kg級の坂本京太が決勝で貴重な活躍

 予選リーグは藤波を起用せずとも、明大、東洋大、慶大をすべて7−0で勝ち上がったが、問題は決勝リーグ。小幡コーチは「乙黒兄弟とアルメンタイの3選手は勝つ計算ができる選手で、勝利の鍵は57kg級と86kg級だった」と振り返る。

6連覇のチームをねぎらう高田裕司監督

 特に先陣を切る57kg級の坂本京太は「練習では、(世界チャンピオンの)高橋侑希にもポイントを取るような選手なのに、本番だと力を発揮できない。去年まで重要な試合で出すこともなかったので、大会に慣らすために初戦以外、全部使った」と、予選リーグを“強化試合”として使った。

 その効果がてきめんに出た。「実力の50%しか出せてなかった」と小幡コーチからは合格点はもらえなかったが、坂本は決勝では諏訪間翔太郎に判定勝ち。試合の流れを決める初戦をもぎとった。

 61kg級を落としたが、乙黒兄弟が白星リレーで74kg級の藤波につないだ。8月のアジア大会(インドネシア)代表にも内定しているため、けがを悪化させてはならない。そのため、今回は、得意のタックルを封印。相手と密着した状態から、場外際に追い込むという、いつもと違ったスタイルを展開した。

負傷にもかかわらず、実力を発揮してチームを優勝に導いた藤波勇飛

 藤波は「タックルは得意だけど、くっついてからの技も嫌いじゃない」と手数の多さを知らしめるように、鮮やかに勝利! チームの優勝も決めて山梨学院大のベンチと応援席は最高潮に盛り上がった。

 藤波は「自分たちの代で連覇を途切れさせたくなかった。優勝できてとりあえずホッとしています」と安堵の表情。「リーグ戦は今年が最後。学生の試合も、全日本の試合も1試合、1試合全力で取り組みたかった」と、出場を直訴して2試合に出場した経緯を振り返った。

 「藤波が顔面骨折だって」という情報が駆け巡ったゴールデンウィーク。試合前から話題となり、その藤波が6連覇を決める白星を挙げた。エースのけがで気を引き締めたチームに、エースが戻ってきたことで1寸のすきもなくなった今回の山梨学院大だった。







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