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2018.05.21

【東日本学生リーグ戦・特集】全勝対決で優勝逃すも、収穫あった2年連続2位の拓大


(文=増渕由気子、撮影=矢吹建夫)

優勝は逃したが、2年連続で2位を確保した拓大

 山梨学院大の6連覇で幕を閉じた東日本学生リーグ戦で、2年連続2位と健闘したのは、拓大だった。予選グループで専大などに勝って1位〜4位決定グループに進出。ヤマ場となった日体大戦を4−3で競り勝ち、全勝で最終戦の山梨学院大に臨むことができた。

 チームの指揮を執った高谷惣亮コーチは「最終戦に勝てば優勝という状況はシンプルで、拓大にもチャンスがあった」とメンバーの采配に腕が鳴った。リーグ戦は登録階級よりも上の階級に出場することが可能なため、勝負はメンバー組みの時点から始まっている。

 山梨学院大は、65kg級の乙黒拓斗、70kg級の圭祐の兄弟と、74kg級の藤波勇飛の中量級にタレントそろっていることから、74kg級の吉田隆起を86kg級での起用も視野に入れていた。だが、高谷コーチから相談された吉田は「86kg級は新人の井筒勇人でいきたい。僕が藤波選手とやりたいです」と返答。

1−6で敗れるものの高谷コーチ「内容は悪くなかった」

 高谷コーチは「勝たせるためのオーダーも大切だけど、選手がこのように闘いたいという気持ちをくみ取ることもチーム作りに大切。そのバランスを取ったオーダーにした」と話す。選手の士気が上がり、山梨学院大に全力でぶつかる布陣だった。

選手の成長にやりがいを感じる高谷惣亮コーチ(右)

■57kg級 諏訪間翔太郎●[0-3]○坂本京太
■61kg級 清水蛍汰○[4-1]●服部大虎
■65kg級 清水洸希●[0-7]○乙黒拓斗
■70kg級 志賀晃次郎●[1-5]○乙黒圭祐
■74kg級 吉田隆起●[0−7]○藤波勇飛
■86kg級 井筒勇人●[Tフォール、4:23=-10]○山田修太郎
■125kg級 山本泰輝●[不戦敗]○アルメンタイ・バグダウレット

 結果は61kg級の清水蛍汰だけが勝利し、1−6で敗れて2年連続の2位。それでも高谷コーチから悲壮感は感じられなかった。「山梨学院大はうちに比べたらタレントそろい。その中で2位になったし、内容を見てもいい試合がたくさんあった。選手もリーグ戦を通して成長し、たくさん収穫がありました。まだ今シーズンは始まったばかりですからね」。

 主な収穫は70kg級の志賀晃次郎が日体大戦で値千金の白星を挙げたことや、決勝戦で唯一白星を挙げた清水蛍の活躍ぶりだろう。「(全国大会無冠の)清水は、山梨学院大戦で高校チャンピオンの新人、服部大虎選手に勝ったり、日体大のエース、長谷川敏裕選手と大接戦をしたりと、本当によくやりましたよ」。

貴重な働きをした61kg級の清水蛍汰。決勝は唯一白星を挙げた

 リーグ戦は個々の能力が高いに越したことはないが、団体戦特有の番狂わせも起こり、それをきっかけにブレークする選手も多い。「リーグ戦って、技術と体力はまだまだなのに、気持ちが強い選手が勝ったり、その逆もあります。個々の力では測れないところがありますよね」。チームをまとめて3年目の高谷コーチは、すでに団体戦の闘い方を熟知しているようだった。

 西口茂樹・前部長がナショナルチームの強化本部長を務めていることから、拓大の現場は高谷コーチが現役選手を続けながら指導者としてもメーンでコミットしている。指導力のよさも高校界に広がり、今年の大型新人の井筒は「高谷コーチに教わりたい」と入学してきたという。高谷コーチも指導にやりがいを感じる毎日だそうだ。リーグ戦2位をきっかけに、インカレ、内閣と今年も拓大のオレンジ旋風が巻き起こるか−。

「頼れるキャプテンになれなかったのが悔しい」…山本泰輝主将

けがで不本意な結果に終わったが。今後の飛躍を誓う山本泰輝(青)

 一方、今年が最後のリーグ戦だった125kg級の山本泰輝主将は自分自身に悔いが残る大会となってしまった。2日目の試合中にひざをけがしてしまい、最終戦は「頼れるキャプテンじゃなくなってしまった」と悔やんだ。山本は昨年の世界選手権代表で山梨学院大に対抗できる拓大の看板選手の一人だった。拓大としてはチームスコア3−3で山本に託すのが作戦だったが、全力が出せない状況となったことがチームの士気にも影響したかもしれない。

 「調子は良かったのに、3日間、完走できなかった。チームは強くなってきているし、今シーズンは、まだ始まったばかり。次に向けて一つずつ強くなっていきたい」とリベンジを誓っていた。







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