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2018.06.05

【関東高校大会・特集】新階級でも圧倒的な強さで優勝! 森川海舟が自由ヶ丘学園初の三冠王者へ突き進む!


(文=八木賢太郎、撮影=増渕由気子)

インターハイへ向けて弾みをつけた森川海舟

 関東高校大会の男子フリースタイル60kg級決勝は、森川海舟(東京・自由ヶ丘学園)が先月のアジア・カデット選手権の同級代表だった萩原大和(埼玉・花咲徳栄)をテクニカルフォールで破って優勝。森川にとってはこの大会2年ぶりの優勝で、夏のインターハイへ大きく弾みをつける結果となった。

 どのジャンルのスポーツでも、実績を残したアスリートの前に必ず立ちはだかるのが、周囲からの「期待」という魔物だ。後押しされれば力になる反面、背負ってしまうと重荷にもなるやっかいな敵。森川も、長年にわたってこの敵と闘い続けてきた選手の一人だ。

 キッズ時代から絶対王者として世代を牽引。高校進学後もインターハイ準優勝や国体連覇など申し分ない活躍を続けてきたが、それまでの実績が実績だけに、わずかな取りこぼしでも目立ってしまう。背負っている「勝って当たりまえ」というプレッシャーは、決して軽いものではなかった。

負けることで、常に挑戦者の気持ちで闘えた

 だからこそ、圧倒的な強さでフリースタイル60kg級を制した今大会の結果についても、最初は「うれしいのは、うれしいですけど…。目標はあくまでも全国優勝なので…」と言葉を濁しかけた。もっとも、その後、思い直したように「でも、やっぱり優勝はうれしいですね!」と笑顔を見せた。

決勝で闘う森川

 “関東優勝でも”素直に喜べるようになった裏には、この2年の間に「負けるという経験もしたおかげ」。それによって肩の力が抜け、どんな対戦相手にも「常に挑戦者の気持ちでぶつかっていけるようになった」というメンタル面の成長があった。

 森川が闘い続けてきたもうひとつの魔物が「体重」だ。チーム事情もあり1年時は50kg級、2年時は55kg級で全国に挑んできたが、成長期に伴ってどんどん上背が伸びてしまい、体重のことを気にする日々がストレスにもなったこともあった。

 その点、今大会で初めての挑戦となった60kg級は、森川にとってまさに「自分に合った階級」。減量もほとんどない中で、当日計量での試合に臨めるため、「周りに比べてかなり有利だとは思ってます。だからこそ今回は全試合をテクニカルフォールで決めたいと思っていて、それが達成できたことはよかったです」。

田野倉翔太コーチは「世界で勝てる男になってほしい」と期待

 そんな森川の心と身体の成長を支えてきたのが、昨年度から正式に教員として自由ヶ丘学園に加わった田野倉翔太コーチ。現役の全日本王者のアドバイスによって、森川も普段の食生活に対する意識や練習への取り組み方、試合に挑むコンディション作りなどを一から学ぶことができたという。

 その影響は今やチーム全体にも及び、同校は準優勝した全国高校選抜大会に続いて今大会のフリースタイル学校対抗戦でも3位に入賞。さらにはグレコローマンでも3人が決勝に進出(うち2人が優勝)と、両スタイルでまんべんなく結果を残した。

 だが、田野倉コーチは、周囲からの「田野倉効果」という言葉を真っ向から否定する。「すべての土台を作ったのは監督である奥山(恵二)先生ですから。僕が関わってることなんて、ほんの少しです。むしろ、いつかは奥山先生に追いつけるようにと、僕も選手と一緒に頑張ってるところですから」。

 その一方で、1年生のときから積極的にバックアップし続けてきた頼れるエース・森川への思いも小さくはない。「森川は正直、すごいやつですよ(笑)。彼は常に人よりも少し上のことをやっているから、ああやって毎年階級を上げていっても淡々と優勝できるんです。ただ、彼には“全国で勝てる男”で止まってほしくはないので、これから先は“世界で勝てる男”を目指していってほしいと思ってますね」。

 そんなコーチからの大きな「期待」に応えるために、まずは、いまだ到達していない唯一の頂である夏の王者へ、そして、その先にある“自由ヶ丘学園初の三冠王者”へと森川は突き進んでいく。







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