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2018.06.19

【全日本選抜選手権・特集】豪快なバック投げ! 優勝経験なしの伏兵が初V…男子グレコローマン63kg級・遠藤功章

(文=渋谷淳、撮影=矢吹建夫)

階級ダウンに成功し、栄冠を勝ち取った遠藤功章

 男子グレコローマン63kg級を制したのは、これまで全日本はおろか、学生の大会でも優勝経験のない“伏兵”の遠藤功章(日体大)だった。階級をを下げて初めての大会で優勝を遂げた21歳は「67kg級から落として63kg級に来たので、何としても勝とうという気持ちでやった」と額の汗をぬぐった。

 昨年の全日本選手権を制した第1シードの井ノ口崇之(自衛隊)が初戦の2回戦で昨年の59kg級学生2冠王者(全日本学生選手権、全日本大学グレコローマン選手権)の北岡佑介(自衛隊)に敗退。遠藤は大学の先輩でもある北岡を準決勝で下すと、決勝では全日本選手権決勝で井ノ口と大接戦を演じた松井涼(バイテックホールディングス)に挑み、後半、豪快なバック投げを決めて堂々の優勝を飾った。

 遠藤の戴冠に驚いた関係者は少なくなかった。最近の躍進がめざましい東京・自由ヶ丘学園高から日体大というコースは、グレコローマン55kg級の第一人者、田野倉翔太(同高教)と同じ。ただし、遠藤は高校時代は全国高校選抜大会3位が最高。日体大に進んでからも、2016年の全日本学生選手権で3位、2017年のJOC杯ジュニアで3位、全日本選抜選手権も3位(いずれも66kg級)と、上位に顔は出すものの、優勝とは無縁のレスリング人生を送っていた。

見事なブリッジワークのバック投げを爆発させた

 階級ダウンが功を奏し、初の全国大会優勝である。うれしくないはずはないが、優勝インタビューを受けた遠藤は開口一番「うれしいんですけど、内容がまだまだだった。スタミナが落ちて思うように動けなかった」と反省の弁を口にした。喜びを爆発させなかったのは、世界選手権のキップをかけた井ノ口とのプレーオフが3週間後に待ち受けているからである。

 グレコローマンの強い日体大には、リオデジャネイロ・オリンピック59kg級銀メダルの太田忍(ALSOK)、昨年の世界選手権59kg級王者の文田健一郎(ミキハウス)を筆頭に、グレコローマンの全日本トップ選手が多く集まっている。遠藤は「強い先輩たちの胸を借りて練習し、プレーオフに勝って、世界選手権に出場してメダルを獲りたい」と気合を入れる。

 日本のトップに躍り出た新鋭は、一気に世界の舞台を踏むつもりだ。







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