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2018.07.16

【特集】2020東京の53kg級日本代表は私! 入江ななみ(福井県スポーツ協会)が完全復活をアピールする優勝!

(文・撮影=増渕由気子)

国内で約1年9ヶ月ぶりの優勝を果たした入江ななみ

 大けがからの復活優勝! 全日本社会人選手権の女子53kg級は、今年2月のクリッパン女子国際大会(スウェーデン)で優勝した入江ななみ(福井県スポーツ協会)が、決勝で與那嶺優里(日本文理大)にフォール勝ちして優勝。女子の最優秀選手賞を受賞した。

 規定により、大学生も出場が可能な女子のため、闘った3試合すべてが大学生相手だった。第1シードの宮原優(博報堂DYスポーツ)が棄権したため、トップレベル同士の対決は実現しなかったが、入江が国内大会で優勝するのは、意外にも2016年10月の全日本女子オープン選手権以来、約1年9ヶ月ぶりのことだった。

 「実は、ひざをけがして2016年12月に手術しました。初めての大けがでした」−。2017年は全大会を欠場してリハビリに徹した。2013年全日本選抜選手権51kg級で優勝してから、50kg級で活躍する姉のゆき(自衛隊)とともに世界を狙う姉妹として注目され、2015年には世界ジュニア選手権55kg級で優勝。成績は国内外で申し分なかった。

6月の全日本選抜選手権は奥野春菜(至学館大)に善戦=撮影・矢吹建夫

 思わぬけがで1年以上のブランクを経験したが、入江は「けがしたことで、いろいろ気づくことがあった。前の自分より強くなれている」と振り返る。「けがする前も、全日本でメダルとかを獲っていたけど、自分を見つめ直したら、まだまだ足りないことだらけでした」。十二分に強かったが、世界選手権やオリンピックには出場できなかった現実を受け止め、さらに精進するきっかけになった。

 約1ヶ月前の全日本選抜選手権の女子53kg級で国内では久々の公式戦に出場し、注目を浴びた。なぜなら、初戦で昨年の55kg級世界女王、奥野春菜(至学館大)と対戦し、終盤までリードを奪っていたからだ。世界女王、奥野のピンチに会場はざわつき始めた後半、入江は防戦一方となり、コーション(1失点)を受けてしまって逆転を許してしまった。

 「あの時は、試合の感覚もまだ戻り切っておらず、攻める体力も残っていませんでした。(終盤に得点を)取りに行く練習が必要ですね」。世界女王を追い詰めたことに満足せず、反省点を挙げて改善することを誓った。

福井国体が終われば、2020東京へ全力投球

 昨年3月、九州共立大を卒業して社会人になった。今秋開催される福井国体に尽力すべく福井県スポーツ協会に就職し、女子の優勝候補として期待がかかる。国体の女子は53kg級の1階級のみの実施で、50kg級や55kg級の選手らが階級をあわせてくるため、ほぼ全国から代表が出てくる。

全日本社会人選手権は学生3選手に快勝した

 女子で40人を超えるトーナメントといったら、世界選手権の規模だ。「あんなに選手の多いトーナメントは勝ち抜いたことがない。ワクワクしていて楽しみにしている。確実に勝てたらいいなと思っています」と、地元開催に錦を飾ることを約束してくれた。

 福井国体が終わると、東京2020の本格的な選考会が始まる。「国体で結果を出して、次は天皇杯(全日本選手権)です。楽しみで仕方がないです」。全日本社会人選手権では、初日に世界選手権代表を決めるプレーオフが行われ、姉・ゆきが出場し、惜しくも敗れてしまった。

 入江は三姉妹だが、まだ誰も世界選手権への切符はつかめていない。姉妹で励まし合いながらレスリングに取り組むも「世界選手権には私が一番に行けたらいいなって思っています(笑)」とニヤリ。

 奥野や昨年同級世界銀の向田真優(至学館大)と若手が目白押しの中、かつて53kg級で不動の女王だった吉田沙保里を追い詰めたこともある入江。1年のブランクを乗り越えて、再び全日本のトップに返り咲けるか!?







2023年世界選手権/激戦の跡
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