日本レスリング協会公式サイト
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2018.07.25

アジア・ジュニア選手権出場の男子フリースタイル・チームが帰国

 インド・ニューデリーで行われたアジア・ジュニア選手権に出場した男子フリースタイル・チームが7月24日、成田空港着の日本航空で帰国した。2年連続で優勝選手を輩出し(65kg級・谷山拓磨=拓大)、計5選手がメダル獲得。国別対抗得点も8位から4位と躍進し、3位に2点差という惜しい内容だった。

メダル獲得選手。左から内田貴斗、梅林太朗、谷山拓磨、志賀晃次郎(銀メダルの大津拓馬は甲府までのバスの時間の関係で不在)

 小幡邦彦監督(山梨学院大職)は「去年より上が最低の目標。上回っただけでなく、負けた選手も積極的に攻める姿勢があった。試合前に伝えた『負けるにしても、技を出して負けなければ意味がない』という闘いを全員がやってくれた」と話し、内容にも合格点。紙一重の試合も多く、あと少しの粘りがあれば、さらにいい結果にもっていけたという。

 92kg級で銀メダルを取った大津拓馬(山梨学院大)を含めて重量級の躍進に頼もしさを感じたという。大学でも指導している大津は、高校時代から知っている選手だが、「体力がついて終盤になってもばてることがなくなった」とのこと。97kg級5位の吉田ケイワン(日大)、1回戦負けだったが120kg級の森右秀(中京学院大)も「十分に国際舞台で闘える可能性を見せてくれた」と満足そうに振り返った。

 西口茂樹総監督は「男子は、グレコローマンで高校生(日下尚=香川・高松北高)が粘っていい成績を出し、大学生も刺激を受けて頑張ったと思う。フリースタイルでは優勝が出て、負けたけれど大津などは試合内容がよかった。だれかが頑張れば、伝わりますね」と、上昇気流を作れたとの感触。7階級を制した女子は「最高の流れをつくれました」と評価した。

 3スタイルに共通していることは、開催地のインドが躍進していること。男子グレコローマンで「金1・銀2・銅1」、男子フリースタイルで「金1・銀3・銅2」、女子で「銀2・銅3」を取っており、イランの選手がインドの選手に敗れるなど、これまで目にすることが極めて稀だったことが何度かあったという。

 「後半ばてて負ける選手がいない。すごい練習量を積んでいます。闘い方が未熟なところがありますが、技術や戦術をしっかり身につければ、脅威になりますよ」と警戒した。

 そうした状況がゆえに、グレコローマンで優勝する選手がほしかったところ。これまでにも感じていたことだが、低年齢からグレコローマンを強化する体制の必要性をあらためて痛感。「太田忍、文田健一郎というグレコローマンのエースがいる時期だけに、次の世代を育てて、つなげたい」と言う。

 すでに協会の上層部にも伝え、しっかりした体制づくりを目指しているとのことだが、当面、9月に予定されている世界ジュニア選手権(スロバキア)は、代表予定選手をナショナルチームの合宿などに参加させる方向で話が進んでいる。「松本慎吾強化委員長には、全日本選手の強化が主であることは言うまでもないが、ジュニア選手にも目を向けてほしい」と、2ヶ月後のジュニア決戦へ向けての強化を託した。


 ■65kg級優勝・谷山拓磨(拓大)「久しぶりの国際大会。最初は緊張して思うように動けませんでした。準決勝から決勝までの間に時間があり、そこでかなり落ち着くことができました。決勝では自分の動きができたと思います。全体として、課題だったタックルからグラウンドのつなぎがうまくできなかった。それが克服できていれば、(全試合6分間の戦いだったが)もっと楽に勝てた試合もあったと思います。この面を克服したい。(65kg級の全日本は最大の激戦だが)自分はチャレンジャーの立場。挑む時には、気負わず、思い切って闘います。まず8月末のインカレ(全日本学生選手権)の優勝を目指します」

 ■92kg級銀メダル・大津拓馬(山梨学院大)「国際大会で初めて決勝のマットに立ち、緊張しました。3回目の国際大会で初めてメダルを取れてうれしい。初戦から接戦続きで、そんな中で勝つことができたのですが、決勝はローリングが決まってしまいました。自分はローリングの守りが課題です。そこを徹底的に直す必要性をあらためて感じました。これから、いろんな大会に出ますけど、今回見つかった課題を直していきたい。また国際大会でメダルを取れるように頑張りたい」

 ■70kg級銅メダル・志賀晃次郎(拓大)「初戦はいい動きができましたが、続く準決勝のインド戦は相手に合わせてしまい、自分のレスリングができずに負けてしまいました。3位決定戦までの間にかなりの時間があり、悔しかったけれど、気持ちを切り替え、絶対に勝つ、という気持ちで臨むことができました。インカレも70kg級で出ます。ここで勝たないと全日本レベルの大会では勝てないので、今回の負けを生かし、優勝を目指して頑張りたい」

 ■74kg級銅メダル・梅林太朗(早大)「2回戦でひざを痛め、準決勝でも痛めて(敗れ)、3位決定戦をどうするか、コーチやトレーナーと話しました。フリースタイルの初日からみんが頑張っていて、自分だけが投げ出したくなかったので、出たい気持ちを伝え、危なかったら棄権させる、ということで闘いました。闘わせてもらったことに感謝です。優勝を目指してきたので、銅メダルは悔しいという気持ちですが、次につながるようにしたい。けがを直してインカレに臨みます」

 ■79kg級銅メダル・内田貴斗(和歌山・和歌山北高)「初めての国際大会で緊張しました。メダル獲得はやはりうれしいです。高校生での参加ですけど、周囲から支えられてきたし、大学選手が頑張っていたので、絶対にメダルを取るという気持ちでした。3位決定戦は、メダルがかかっていたこともあって緊張したのですが、自分の勝ち負けより、日本に貢献したい、という気持ちで闘うことができました。インターハイでは、周りの見る目も違うと思いますし、負けないよう頑張ります」







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