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2018.08.07

【インターハイ・特集】地元開催で、オール県内出身者チームによる価値ある銅メダル!…いなべ総合学園(三重)


(文=八木賢太郎、撮影=増渕由気子)

地元開催で3位入賞のいなべ総合学園チーム

 三重県で開催された今年のインターハイの学校対抗戦で、地元代表として出場したいなべ総合学園(三重)が3位に入賞。同校にとって2013年大会以来となる殊勲のメダルを獲得した。

 前日の開会式では、いなべ総合学園の通算10回目の学校対抗戦出場を記念する表彰が行われた。藤波俊一監督は、感慨深げにその表彰式を思い返す。

 「初出場はだいぶ昔で、そのあと、高橋侑希(現ALSOK)が高校2年のときに2度目の出場。当時は4人しかいないチームで、出られるだけでもうれしかったのですが、そこから今年で(県大会)9連覇となって、まさか地元で表彰を受けられるなんて…。長年一緒に戦ってきてくれたみんなで獲ったものですから、本当に誇りに思っています。生徒たちに心から感謝です」

全国高校選抜で初戦敗退! 暗闇の中からベスト4に躍進の夏

 今回、チームの応援団や選手は高橋侑希の世界選手権での優勝を記念したTシャツを着用してインターハイに乗り込んできた。「高橋は、いなべジュニア教室からうちでやってきたOBです。このTシャツを作れるのは、うちだけの特権だろうと(笑)」

応援団が着用した高橋侑希の世界一記念Tシャツ

 試合会場には、そのジュニア・チームのコーチや父母までもが応援に駆けつけ、出場校の中でも断トツの声援で対戦校にプレッシャーをかけた。「団体戦には特有の空気とか流れみたいなものがあって、今までそれにのまれて負けたことが何度もありました。今回、地元であれだけ大きな声援をもらって、初めてその(団体戦特有の空気)おかげで勝てた気がしました」

 3月の全国高校選抜大会の学校対抗戦では、まさかの1回戦敗退。目前に迫った地元インターハイに向けて、暗雲が立ちこめていた。「あの時は、『どうなっちゃうんだろう?』と思いましたけど、そこからチーム一丸となって、ここまで立て直すことができました。そういう意味で、本当に価値のある3位だと思います。しかも、今回はオール県内出身者チームによる地元開催大会でのメダル。2013年のように決勝には行けませんでしたけど、はっきり言って、満足してます(笑)。選手たちは本当によく頑張ってくれました」

“最弱世代”と呼ばれたチームが見事に結束力を発揮

 一方、選手たちは3位という結果に決して満足はしていない。徳力貫太主将は「メダルを獲れてホッとした気持ちより、やっぱり悔しい気持ちのほうが強いです」と、2−5で敗れた自由が丘学園(東京)との準決勝を振り返った。

チームを支えた徳力貫太主将

 本来の階級よりも上の71kg級に出場して準決勝までの全試合で勝利したが、125kg級不在で6人のチームというハンディもあり、同校2度目の決勝進出は果たせなかった。ただキャプテンとして、全国高校選抜大会の時には「全然まとまりがなかった」というチームを、わずか4ヶ月でどこにも負けない結束力のあるチームに生まれ変わらせることはできた。

 「今のチームは、たとえ誰かが負けても、それを他の誰かがカバーできる力がある。それがうちの強みだったと思います」。その力がいかんなく発揮されたのが、多度津(香川)を破った準々決勝だった。1勝1敗で迎えた60kg級の試合、徳力と同じく3年生の太田陸斗は第2ピリオド途中まで0−4と劣勢。このまま力尽きるかとも思われたが、そこから返し技で一気にフォール勝ち。

 太田自身も「最初からあれだけを狙ってました。僕が負けたら終わりだったかもしれないので、決まった時は『っしゃ~!』って感じでした」と振り返る見事な逆転劇。徳力も「あそこで“流れ”が来た」と感じたように、そこから勢いを取り戻して2階級を連勝し、4−3で準決勝進出を果たした。

 かつての高橋や藤波勇飛(山梨学院大)のように個人戦でも優勝を狙える圧倒的なエースは存在しない。それゆえ「“最弱世代”と言われていた」という彼らは、自らの手でその汚名を返上した。藤波監督は「この銅メダルはとても大きな意味のあるものになった」と話す。

 「今回はほぼ1、2年生のチームでしたので、この経験は必ず生きていきますし、間違いなく来年は期待できるチームになると思います」-。







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