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2018.08.12

【インターハイ・特集】学校対抗戦の勢いと悔しさをバネに初の2階級制覇! 森川海舟&塩谷優(東京・自由ヶ丘学園)

(文=八木賢太郎、撮影=増渕由気子)

学校対抗戦2位の悔しさをばねに、個人戦で優勝した塩谷優(左)と森川海舟

 インターハイ・男子個人戦は、自由ヶ丘学園(東京)が初のインターハイ2階級制覇を成し遂げた。

 学校対抗戦で同校は、全国高校選抜に続く準優勝だった。奥山恵二監督は「本気で優勝を狙っていたんですが…。やっぱり大澤(友博)先生は、なかなか勝たせてはくれないですね」と、高校時代の恩師が率いる日体大柏(千葉)に再び敗れた決勝戦を振り返って悔しさをにじませた。スコアは3−4と、あと一歩まで追い詰めはしたが、相手の3連覇を阻止することはできなかった。

 しかし、その学校対抗戦の勢いのまま挑んだ個人戦では、51kg級の塩谷優と60kg級の森川海舟が優勝。1階級優勝に止まった日体大柏を数の上では上回った。奥山監督は「それでも決勝に上がった人数では柏に負けていますから、まだまだです」と謙遜するが、今回の三重インターハイの4日間は、現在の自由ヶ丘学園の実力を改めて全国に知らしめる大会となった。

徹底的な体力強化で「苦手な夏」を克服して初制覇

 学校対抗戦でも決勝までの5試合に全勝してチームを牽引した森川は、全国高校選抜大会に続く優勝で、春夏連覇を達成。念願だったインターハイのタイトルをついに手に入れた森川は「最後のインターハイなので、今までやってきたことをすべて出しました。優勝できてほっとしてます」と笑顔。「ものすごく悔しかった」という学校対抗戦についても、「それでも(全勝で)自分の仕事はできたと思うので、同じように個人戦でも頑張ろう、と思えました」と、引きずることなく闘えたという。

春夏連覇を達成した森川海舟(赤)

 これまで2年間のインターハイでは結果が出なかったことについて、奥山監督は「やっぱり夏に弱いんだと思います(笑)」と、きっぱり。ただでさえ暑さに苦しめられる上、学校対抗戦と個人戦の両方で優勝するには4日間で10試合以上に出場しなくてはならず、技術だけではなく、体力や精神力の強さも求められる。

「そこが今までの森川には足りてなかった」と言う奥山監督。夏に向けて徹底的な体力強化を森川に課した。「おかげで精神的にも、だいぶたくましくなりました。それでも60kg級にしてはまだ体力不足だと思います。練習に対する意識なども高いので、これから大学に進学してさらに体力をつければ、将来的にはオリンピックも狙っていける選手だと思っています」と期待をかける。

「来年こそは団体優勝!」の期待を背負う塩谷

 51kg級で優勝した塩谷は2年生での栄冠だった。塩谷は昨年の国体前に大きなけがを負い、4月にようやく復帰したばかり。グレコローマンを得意とするため、奥山監督も「フリーは決してうまくない」と言うが、それでも準決勝で対戦した春の王者・山根典哲(香川・多度津)を倒すなどして、強豪ひしめく51kg級を制した。

2年生でインターハイ制覇を成し遂げた塩谷優

 学校対抗戦を含めると11試合に全勝した塩谷は、「けがで休んでいる間に筋トレを続けてパワーアップできたので、その成果が出たと思います」と今回の長い闘いを振り返った。

 高校入学以来、そばにいる森川という見本を「いつも見てた」と言う。「辛いところを他人に見せない先輩なので。そこは自分も見習いたいです。今回もインターハイに向けて一緒にいい練習をさせてもらってきたので、2人で優勝できてうれしかったですね」。

 森川も「来年こそは団体優勝してほしい。今回も結果を残した塩谷がチームをどんどん引っ張っていってくれると思います」と、頼もしい後輩に期待を寄せた。来年も、まだまだ“自由ヶ丘旋風”は続きそうだ。

 






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