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2018.08.13

【インターハイ・特集】あわやフォール負けからの逆転勝利で春夏連覇達成!…男子125kg級・宮本海渡(千葉・日体大柏)

(文・撮影=増渕由気子)

日体大柏唯一の金メダル2個を獲得した宮本海渡

 インターハイ男子個人戦、最後の試合となった125kg級は宮本海渡(千葉・日体大柏)が決勝で奥村総太(滋賀・栗東)を5-4で下して初優勝、春夏連覇を決めた。

 決勝はドラマチックな展開だった。3月の全国高校選抜王者の宮本とグレコローマンながらJOC杯ジュニアで優勝した奥村の対決は、体格的には奥村が一回りほど大きい。宮本は「大きい相手に押し負けないようにしよう」とパワーに対抗した。

“30秒ルール”で1点を先制したが、第1ピリオドの中盤、奥村にクラッチを組まれて投げられて4失点。宮本は「組まれた瞬間、しまったと思いましたが、がっちり組まれていて逃げられなかった」とそのままフォールの体勢に持ち込まれてしまった。

 このままフォールかと思われたが、なんとか逃れて第2ピリオドへ。セコンドからは「得意なやつでいけ」との声が飛んだ。第1ピリオドで押し合いをしたことで、相手がばててきた第2ピリオド、宮本はこん身のタックルで奥村からテークダウンを奪って2点。125kgの巨体2人が、チェアマンがいる審判席にもつれ込み、パソコン機材などが⼀時不通になるアクシン デントが起こるほど、宮本は無我夢中でタックルを決めた。

躍進する日体大柏のとりでを守る!

 この時点で3-4と1点差になり、勝負の行方は分からなくなったが、まだ負けている。宮本には絶対に負けられない理由があった。日体大柏は、学校対抗戦で3連覇を達成し、飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、個人戦は最終戦の125kg級の時点で優勝はゼロだった。

流れを呼び込んだ場外際の強烈なタックル

 「3人が決勝に進みましたが、2人とも負けてしまっていた。大澤監督に恩を返したい一心だった」。その思いがファイトに表れ、終盤に再びタックル。2点を奪ってついに逆転し、5-4で選抜チャンピオンがジュニア・チャンピオンに競り勝った瞬間だった。

 今大会は当日計量などが導入され、早朝から夜まで選手にとって忙しい毎日だった。特に重量級は試合進行の面での調整が大変だった。「7時に計量があるため、朝早く起きて会場に来たのですが、軽量級から試合をするため個人戦の初日は、初戦が(午後)4時でしたね…」。

 個人戦初日の最終戦は午後7時半ごろまでとなり、長丁場での試合となったことで、睡眠時間など時間の使い方に苦労した。宮本は「大変だったし、疲れました。けれどもそれを保護者の方たちが補食を用意してくれたりして、支えてくれたので、頑張ることができました」と感謝した。

 表彰式後は「チームで唯一優勝できて、とりでを守れました」と、チームで唯一獲得した2つの金メダルを持ち、満面の笑みを見せていた。

投げられてフォール負けのピンチ

終盤に逆転して春夏連覇を達成し、ナンバーワンポーズ







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