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2018.09.06

【2018年全日本学生選手権・特集】同門対決制して1年生女王へ! しかし、笑顔がなかった理由は?…女子57kg級・花井瑛絵(至学館大)

(文=布施鋼治、撮影=矢吹建夫)

1年生チャンピオンに輝いた花井瑛絵(至学館大)だが、笑顔のない表彰式

 「まだ私はクイーンズカップなどジュニアの大会でも優勝できていない。だったら、まずは大学生の大会で優勝しよう」。女子57㎏級の花井瑛絵(至学館大=愛知・至学館高卒)は大きな決意を胸に、初めての全日本学生選手権に臨んだ。

 決勝を争ったのは同門で1年先輩の澤葉菜子。4月初めのクイーンズカップでは負け、同下旬のJOC杯では勝っている宿敵だ。今回は澤に先制点を許したが、最後は花井が7-2で逆転勝ちを収めた。勝因を聞くと、花井は相好を崩すことなく答えた。「いつもは逆転されて負けることが多かった。でも、今回は逆転して勝つことができた。そこは良かったと思います」

 澤とは、毎日のように大学の道場で顔を合わせ、一緒に汗を流す。だからこそ、よけいに負けたくはなかったという。「同じ所属だからこそ、試合でも練習量でも絶対負けたくなかった」

 準決勝では、全日本選抜選手権59kg級3位の田南部夢叶(日体大)を4-2で振り切ったが、花井は課題が多い一戦だったと振り返る。「自分から攻めることができなくて、点数も取られてしまった。バックを取って2点といういい形で点数は入ったけど、テクニカルフォールまで押し切れなかった」

 その一方で、花井は少しずつではあるが、強くなっている手応えも感じていた。「今までは自分からあまり攻めることができなくて、いつもカウンターばかりになってしまっていた。もっと攻撃的にならないと楽に勝てない。そういう意味では、今大会は自分からタックルに入って点数を取る場面もあったので、以前より得点能力は上がっていると思います」

アジア大会3位の坂上嘉津季以上の練習量が必要!

 インカレの1週間前にインドネシアで行われたアジア大会の同階級には、至学館大の大先輩の坂上嘉津季(ALSOK)が出場。初戦で敗れながらも敗者復活戦を勝ち抜き、3位に入賞した。花井は「あれだけ練習している選手でも負けてしまうことがあるんだ」とショックを受けた。

闘う度に接戦の澤葉菜子(赤)と決勝で闘う花井

 「だったら自分はもっと練習しないと追いつけないし、坂上先輩を追い越せない」。昨年の全日本選手権では高校3年生ながら3位に入賞。大学1年になって挑んだ今年6月の全日本選抜選手権では2位に躍進した。そうなると、12月の全日本選手権で狙うのは「優勝?」と水を向けると、花井は力強く「ハイ」と答えた。

 「オリンピック予選がかかってくるので、今まで以上に1回戦から勝つ気持ちにあふれる選手と当たることになると思う。大会までにしっかりと勝ち切る自分を作っていきたい」

 取材中、花井は最後まで笑顔を浮かべることはなかった。なぜ? 「優勝できたことはうれしいけど、次の大会(全日本選手権)もあるので」。12月には、笑顔とともに最も高い表彰台に立つことができるのか。







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