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2018.09.11

【全日本学生選手権・特集】吉本収監督悲願! 神奈川大初の1年生王者誕生!…男子グレコローマン87kg級・奈須川良太

(文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫)

高校時代の全国大会無冠から1年生王者に輝いた奈須川良太(神奈川大)

 新人が大活躍した今年の全日本学生選手権。男子グレコローマンで唯一の1年生王者に輝いたのが、87kg級の奈須川良太(神奈川大)。神奈川・磯子工業高校時代に世界カデット選手権出場の実績はあるが、高校の大会としては全国大会無冠に終わった選手。一気に学生王者を奪取する殊勲だった。

 「第1シード(西山慎吾=日体大)が棄権するという情報があり、周りから『優勝できるぞ』と言われてプレッシャーがあった」という試合前。終わってみると、「自分の力を出し切れました。自信になります。このあと、自分より年も実績も上の選手に対して勇気をもって挑むことができます」とにっこり。「失敗を恐れず、練習でやってきたことを出せたのが勝因」と分析した。

 4試合すべて第1ピリオドで決着をつけ、しかも無失点。ポイントを取られない練習を徹底してやってきた成果を発揮できたという。約2ヶ月前の東日本学生選手権・新人戦の決勝で山田修太郎(山梨学院大)に敗れたことも大きかった。山田は高校時代にグレコローマンで全国王者になっているほどの強豪だが、進学後はフリースタイルに重きをおき、この大会でもフリースタイル86kg級で1年生王者に輝いている。

 グレコローマンの専門家を目指す選手として、フリースタイル中心の選手に負けたことは悔しかった。「新人戦の時は迷いがあって、自信を持てなかった。この試合での失敗を修正し、今大会に臨みました」。負けを肥やしにしての栄冠だった。

今月後半はジュニアの世界選手権に挑戦!

 高校時代の全国王者こそなかったが、全国高校グレコローマン選手権2位がある。この実績で「グレコローマンでやっていこう」と思うなら、日体大や拓大への進学も考えられただろう。しかし、高校時代から神奈川大によく練習に行き、吉本収監督に世話になっていたことで、神奈川大を選んだ。

決勝で松雪泰成(専大)に快勝した奈須川良太(赤)

 「その選手のペースというか、段階を追った指導をしてくれるチームだと思いました」。それ以外に、「神奈川で強くなりたいという気持ちもありました」という“神奈川愛”も、大きな要因だったようだ。

 神奈川大は昨年の全日本大学グレコローマン選手権の大学対抗得点で初めて3位に入賞。チーム全体の底上げがなされている。今回の栄冠は、昇り調子のチームで練習できていることが大きい。

 「高校時代はグレコローマン専門でやっていなかったですし、チームに自分より強い選手がいませんでした。今はグレコローマン専門で、強い先輩に毎日もまれています」。今大会72kg級2位の大賀遥、同3位の北條良真、77kg級3位の葛谷拳龍、82kg級で東日本学生選手権優勝の小林康介ら練習相手は不足しない。

 今月後半は世界ジュニア選手権(スロバキア)出場が待っている。2年前に世界カデット選手権(ジョージア)に出場しており、外国選手との体力差は経験済み。「気持ちでカバーしたい」と、2度目の世界へ挑む。10月には全日本大学グレコローマン選手権があり、過去1人しか達成していない“1年生でのグレコローマン二冠王”という快挙への期待がかかる。

 「プレッシャーはありますけど、まだ1年生。気負わずにやり、チームの得点に貢献できればいいと思います」と話し、秋の決戦を見据えていた。







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