日本レスリング協会公式サイト
JAPAN WRESTLING FEDERATION
日本レスリング協会公式サイト
2018.10.09

【特集】2018年世界選手権へかける(16)…女子65kg級・源平彩南(至学館大)

《JWFデータベース》《UWWデータベース》《国際大会成績》
《勝者の素顔=JWFフェイスブックインスタグラム


(文・撮影=布施鋼治)

源平彩南(至学館大)

 「ベスト8を目標に設定にしていたら、きっとその前に負けてしまう。世界選手権の目標は優勝しかありません」。女子65㎏級で世界選手権に挑む源平彩南(至学館大)は、力強く宣言した。

 土性沙羅(東新住建)の負傷欠場による代表選考試合に勝って68㎏級で出場した8月のアジア大会は、3位決定戦で敗れて5位に終わっている。「体重は足りないくらいだったので、(減量することのない)いつもと変わらない体重で出場しました」

 2回戦では2014年アジア大会(韓国)の75㎏級で優勝しているゾウ・フェン(周鳳=中国)と対戦する機会に恵まれた。「強かったです。最後は、自分が甘いタックルに入ってしまってバックに回られ、彼女が得意なローリングを決められてしまった」

周鳳(中国)相手に攻め込むシーンもあったが…

 3位決定戦に回った源平はキルギスの選手を思い切りリフトして観客をどよめかせたが、ポイントに結びつけることはできず、逆にグラウンドでバックを取られてメダルを逸した。彼女にとっては、ビッグポイントのチャンスが一転してピンチになった初めてのケースだった。

 「持ち上げて落とすか、それとも持ち上げないで前に出てポイントをとるか。紙一重な場面だったけど、本当にもったいなかった」

 一方、世界選手権に向け、「このままの自分だったらダメ」と強く思えるようになったことは大きな収穫だった。「アジア大会のままの自分だったら、世界選手権でも負けてしまうことがよくわかりました」。アジア大会では、尊敬すべき先輩・土性から習った技を使うことができたのも収穫だった。「ゾウ・フェン戦で使った腕とりからバックへ回るテクニックなどは教えてもらったものでした。世界選手権でも使いたい」

大型の外国人選手に対し、タックルとパワーで対抗する!

 源平の課題は技が単発に終わりがちになるところで、コーチからも指摘されている。「技がブチブチ切れないように、しつこく行かなければいけないところは、しつこく行けるように指導していただいています」

至学館大で練習する源平

 源平の身長は158㎝。アジア大会では目立って小さかったが、65㎏級でも小さな方であることに変わりはない。「どの階級でも、自分はいつも一番小さい(苦笑)。海外の選手はみな減量で大きなところから落としてくる。なので、みな私より大きいし、力も強い。でも、そこは慣れているのであまり気にしていません」
 
 大型の外国人選手に対して、源平はタックルとパワーで対抗しようとしている。「私は正々堂々と正面から入るハイクラッチが得意。さらに磨きをかけたい」

 レスリングを始めたのは小学校3年生の時。それから小学校6年生まで続けたが、ほとんど遊び感覚で、試合に出場しても勝ったことは一度もなかった。初白星は安部学院高校に進学し、本気でレスリングをやるようになってからだ。

 「自分はどんくささの塊。才能はあまりないと思うので、毎日テーマを決めて練習するように心がけています」。遅咲きの星は、初めての世界選手権で東京オリンピックまでの道標を見つけることができるか。







2023年世界選手権/激戦の跡
JWF WRESTLERS DATABASE 日本レスリング協会 選手&大会データベース

年別ニュース一覧

サイト内検索


【報道】取材申請について
-------------

● 間違いはご指摘ください
本ホームページ上に掲載されている記録や人名に誤りがある場合は、遠慮なくご指摘ください。調査のうえ善処いたします。 記録は、一度間違うと、後世まで間違ったまま伝わります。正確な記録を残すためにも、ご協力ください。


アスリートの盗撮、写真・動画の悪用、悪質なSNSの投稿は卑劣な行為です。
BIG、totoのご購入はこちら

SPORTS PHARMACIST

JADA HOMEPAGE

フェアプレイで日本を元気に