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2018.10.11

【特集】2018年世界選手権へかける(18)…女子76kg級・皆川博恵(クリナップ)

《JWFデータベース》《UWWデータベース》《国際大会成績》
《勝者の素顔=JWFフェイスブックインスタグラム


(文=渋谷淳)

皆川博恵(クリナップ)

 女子76kg級代表の皆川博恵(クリナップ)は、昨年の世界選手権75kg級銅メダリスト。4度目となる大舞台を前に、「もう1回メダルを獲れるくらいの力を発揮したい」と、連続のメダル獲得を目標に定めた。

 日本選手が体格的に大きなハンディを背負う重量級において、世界のトップと同等の闘いを演じるのは簡単ではない。そうした中、昨年の世界選手権で獲得したメダルの意味は大きかった。「軽量級の選手たちが初出場で初優勝し、金メダルを取っていく中で、成績を残せなくて、めげそうになったこともあります。けれど、去年はオリンピック選手が出ていない中ではありましたが、メダルを獲れたことは、自信につながったと思います」

目標だった中国選手との差が「開いてしまった」―

 皆川本人がいうように、昨年は2016年リオデジャネイロ・オリンピック組の多くが休養期間に入っていて不出場。オリンピックのメダリストは出場していなかった。「(フルメンバーの中の)自分の実力はベスト8にギリギリ入れるかどうかだと思う」というのが皆川の自己評価。今回の目標を2大会連続のメダル獲得に定めたのにはそうした背景がある。

昨年の世界選手権、銅メダルを決めて涙ぐんだ皆川博恵

 世界との差をつめるべく努力の日々が続く中、8月のアジア大会(インドネシア)では厳しい現実を思い知らされた。決勝で2015年世界選手権75kg級銀メダリスト、周倩(中国)に敗れて2位。優勝を逃したという結果以上に、決勝の試合内容が悔しかった。

 「周選手と最初に対戦した時(2014年世界選手権)は、テクニカルフォールで負けでした。そのあと、何度か対戦し、その度に点差も内容も少しずつ縮まっていました。それが、アジア大会では手も足も出ずに完敗。逆に差が開いてしまった。自分のレスリングを一から見直すきっかけになりました」

 負けて悔しがっているだけでは成長できない。では、皆川はどのようにレスリングを見直していこうとしているのだろうか。「技術的なことで言うと、相手を横に振ったりして足を取るのは前から得意でしたけど、そういった技に加えて、相手の懐に入っていくような、自分からしっかり踏み込んで入っていくようなタックルもできないといけないと思いました。前々から感じていたことではありますけど、課題が明確になりました」

結婚後初の世界選手権、3年ごしに夫が応援に駆けつける

2年連続のメダル獲得を目指す皆川博恵

 31歳というベテランの域に入り、トレーニング以外の部分にも目を向けるようになった。サプリメントを含めて食事に気を使い、自宅でストレッチをする時間を作り、可能な限り早く寝るようにした。現在は、何もなければ夜10時半にはベッドに入るようになったという。

 世界選手権には、学生時代にグレコローマンの選手で、昨年秋に入籍した夫が仕事の都合をつけてハンガリーまで応援に駆け付けてくれることになった。実は交際中の2015年、ラスベガスであった世界選手権の応援に行くためチケットまで手配したが、皆川がけがで出場できなくなり、応援ツアーを取りやめたという経緯がある。

 皆川夫妻にとっては3年越しの世界選手権。前回のパリ大会には初めて両親が応援にかけつけて銅メダルを獲得した。ならば、今度は夫の目の前でもメダルを獲るしかない。女子最重量級をけん引し続ける皆川は「がんばらなくちゃいけないですね」と笑顔で決意を述べた。







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