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2018.10.12

【特集】2018年世界選手権へかける(19)…女子kg57級・坂上嘉津季(ALSOK)


《JWFデータベース》《UWWデータベース》《国際大会成績》
《勝者の素顔=JWFフェイスブックインスタグラム


(文=樋口郁夫)

坂上嘉津季(ALSOK)

 2年連続で世界選手権に出場する女子57kg級の坂上嘉津季(ALSOK)。58kg級で出た昨年は、チームが好調な中、ただ一人だけ初戦敗退という結果に終わった。「落ち込むっていうより、情けなかった。もう二度とあんな思いをしたくない」という気持ちを持ち続けて、再挑戦の時を迎えた。

 昨年も今年も、全日本の2大会を連勝しての代表決定だ。しかし、気持ちはかなり違うという。昨年は、負傷による戦線離脱を経て最初の世界選手権出場。「ホッとしたというか…」。気が緩んだわけではないだろうが、代表決定で目的を達成したような気持ちがあったことは否定しなかった。

 今年は、代表になるのは“当たりまえ”だった。ここからが本当の勝負。前哨戦だった8月のアジア大会では3位に終わったものの、「優勝した選手と接戦だった。(優勝を逃したことは)引きずっていない。世界選手権でも頑張ろう、という気持ちになっている」。心構えはまったく違うという。

勝つ気持ちがすごかったヨン・ミョンスク(北朝鮮)

 アジア大会は初戦でヨン・ミョンスク(北朝鮮)に敗れ、敗者復活戦を勝ち上がっての銅メダルだった。ヨンは前年の世界選手権53kg級3位の選手で、アジア大会の決勝では2016年世界選手権60kg級優勝、今年2月のアジア選手権57kg級優勝のペイ・シングル(中国)を破って優勝。階級アップを見事にこなし、今年の世界選手権でも優勝候補に浮上した強豪だ。この選手と6-9の試合ができたことは、「決して落ち込むことではない」と言う。

アジアのチャンピオンに輝いたヨン・ミョンスク(北朝鮮)を攻める坂上=撮影・布施鋼治

 見習うこともあった。「勝つことへの気持ちがすごかった。何が何でも勝つ、というか、命をかけているというか…。背負っているものがすごいんだな、と感じました」。自身も日本代表を背負って闘っているわけで、勝つ気持ちがないわけではない。しかし、冷静さを求めすぎたのか、あそこまで熱くなれなかったのも確か。闘争心と冷静さの境目は、どの選手にとっても大きな課題なのだろう。

 昨年の世界選手権でも初戦で敗れている。初戦が鬼門か? 「初戦が弱いことは事実ですね…。最初から力を出し切れないのでは、優勝はできないですよね」。ウォーミングアップが足りないとは思っていない。「これも、気持ちだと思います。初戦から、何が何でも勝つ、という気持ちをつくることが大切なんだと思います」と言う。ただ、“気持ち”を意識しすぎて考えすぎてしまうこともあり、これが今の大きな課題のようだ。

 勝つことを意識し始めると、いろんな考えが脳裏をよぎってしまい、無欲無心になれない。闘争心と冷静さの関係とともに、表裏一体の問題をいかに克服するか。

物怖じしなかった今夏のアジア大会、計量後もたっぷり食べた!

全日本合宿で練習する坂上

 ただ、「ちょっとずつ進歩しているとは感じています」。そのひとつが、計量後の食事に表れている。遠征に帯同して食事を供給している管理栄養士が証言する。「去年の世界選手権の時は、ほとんど食べなかったんです。すごく緊張していました。今年のアジア大会の時は、よく食べました」。

 坂上に聞くと「アジア大会では、物怖じはしなかったですね」と振り返る。余裕が油断につながっては困るが、昨年よりはいろんな面で成長していることがうかがえる。

 「結果の出ている選手が多いので、みんなは優勝が目標でいい。でも、自分は一戦一戦です。階段をひとつひとつ昇っていくように勝ち上がりたい」。まずは初戦の壁への挑戦だろう。







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