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2018.10.17

【特集】2018年世界選手権へかける(26)…男子フリースタイル57kg級・高橋侑希(ALSOK)

《JWFデータベース》《UWWデータベース》《国際大会成績》
《勝者の素顔=JWFフェイスブックインスタグラム


(文=樋口郁夫)

高橋侑希(ALSOK)

 昨年の世界選手権で、日本の男子フリースタイル選手として36年ぶりの世界チャンピオンに輝いた高橋侑希(ALSOK)。4月のワールドカップ(米国)では、世界選手権の決勝で闘った相手を返り討ちにして実力を見せたが、8月のアジア大会(インドネシア)ではカン・クムスン(北朝鮮)に不覚を喫し、今回は出直しの世界選手権となった。

 アジア大会の黒星は、タイマーが故障して中断タイムが長引き、スタミナ勝負に持ち込めなかったアクシデントはあったが、「攻めが足りなかったのは事実」とし、その後の練習では「攻撃力を高める練習をこなしてきました。その中で得意なカウンターを磨けば、ワンランク上にいけると思います」との思いを持っている。

アジア大会の敗戦で、「世界一」という意識はなし

 世界2連覇を目指すデフェンディング・チャンピオンである。だが、アジア大会で負けたこともあって、その意識はなくなったようだ。「アジア大会で負けたことで、自分はまだ弱いことが分かった。負けるこということは、すきがあること」と厳しく言った。

減量も順調、全日本合宿で最終調整する高橋

 タックルに入る本数を増やすため、スパーリングではこれまで以上にタックルを仕掛ける回数を増やし、無理な体勢からでも仕掛けてみることを心がけてきたという。体力をつけるため、ALSOKのチームメートでもある79kg級の高谷惣亮(ALSOK)との打ち込みもこなし、万全を期してきた。

 軽量級の選手にとっては、減量との闘いも重量級よりは大きな要素となる。当日早朝の計量となってから国内外で4度の大会をこなしているが(うち1度は2kgオーバーの59kgでの計量)、長時間移動があって異国での滞在となると、やり方は違ってくる。季節によっても変わってくる。

 十分に注意していることで、「炭水化物を控えるなど体は絞っています」と、試合の10日前の段階で約59kgにまで落としているという。「あとは脱水減量です」とのこと。もっとも、「やってみないと分からないですよね」とも。今は、2日目は2kgオーバーで計量するが、来年は2日目もリミット計量。それを見越した調整も模索しており、「試行錯誤が続くと思います」と、試合に臨むまでの闘いも今回の大きなテーマだ。

山梨学院大選手の兄貴格として負けられない

アジア大会で不覚の黒星を喫した高橋。リベンジなるか=撮影・布施鋼治

 刺激材料のひとつに、今回の代表チームには、母校の山梨学院大の選手が多くいることがある。61kg級・小栁和也(現自衛隊)、65kg級・乙黒拓斗、70kg級・乙黒圭祐、74kg級・藤波勇飛と、自身を含めて軽~中量級の5選手が山梨学院大の現役とOB。「まとめ役?」との声に、「そんなことはないですが…」と言いながら、「切磋琢磨しています。みんな強いのでメダルを取ると思う。負けていられない。先輩の威厳は保ちたい。最低でもメダルは取らないとならないです」と言う。

 世界選手権では、アジア大会で敗れたカン・クムスンとの再戦はあるか。北朝鮮はアジア大会に一番手、世界選手権に二番手というやり方もやってきたので、今大会には他の選手が出てくる可能性もある。「カンは、科学的というよりは、がむしゃらに勝ちに来ますね」と言ったあと、「いえ、どの選手もどん欲。『勝てばいい』という気持ちでやってきます」と、世界での闘いの怖さを説明した。

 「東京オリンピックまで時間があるので、失敗しても、まだ修正できる」と言う一方、「勝たなければ、修正のチャンス(国際大会の派遣)ももらえない」と必勝を期した。







2023年世界選手権/激戦の跡
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