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2018.10.18

【特集】2018年世界選手権へかける(27)…男子フリースタイル65kg級・乙黒拓斗(山梨学院大)


《JWFデータベース》《UWWデータベース》《国際大会成績》
《勝者の素顔=JWFフェイスブックインスタグラム》 


(文・撮影=保高幸子)

乙黒拓斗(山梨学院大)

 日本男子として最年少世界チャンピオンの記録更新の可能性あり! その期待を背負うのは男子フリースタイル65kg級代表の乙黒拓斗(山梨学院大)。現在の最年少世界王者の記録は、所属する山梨学院大の高田裕司監督(日本協会専務理事)が1974年大会でつくった20歳6ヶ月。

 乙黒は「そんなに甘くないと思うけど、超すつもりでいきたいと思う。金メダル、取ります」とはにかむ。アイドルグループ乃木坂46の大ファンで、部屋にこもって映像を見るのが、いつものオフの過ごし方、という、普通の19歳だ。

シニアの国際デビュー戦で前世界チャンピオンを破る!

 シニアの国際戦デビューは今年4月に行われたワールドカップ(米国・アイオワ)。2016年61kg級世界王者のローガン・スティーバーに開始1分で4度ものテークダウンを奪って8-0とリードし、最終的に10-5で勝利した。世界レスリング連盟(UWW)のデータベースでは、2015年の世界カデット優勝の記録以降、このワールドカップまでの約2年7ヶ月間、記録がなく、”無名の日本選手が世界王者を圧倒”という鮮烈な印象でデビューを飾った。

4月のワールドカップで2016年61kg級世界王者を破った乙黒拓斗

 乙黒は「たまたま噛み合っただけかも」と冷静だが、開催国で超満員のUSAコールの中、前世界王者とのタフな試合を制した鉄の心臓は本物だ。

 自他共に認める、負けず嫌いで頑固な性格。兄・圭祐も「すごいです。子供の頃は目茶苦茶けんかしましたけど、今は僕が譲ってます」と苦笑いする。自身は「オールマイティ・レスラーと言われ、自分でもそう思います」と言うが、それ以上に、性格がレスリングで役立っている。「負けたくないんです。そのためには練習するしかないし、練習しないと不安」と言い、練習の虫でもある。

 JOCエリートアカデミー出身で、中学から親元を離れ他競技のトップ選手と一緒に合宿所で切磋琢磨してきた。「みんな意識が高い。オリンピック経験者の江藤さん(正基=アカデミー・コーチ)から、生活面でもいい指導を受けられた。『アカデミーの選手なんだから勝つのが当たり前』と言われるプレッシャーの中で6年間を過ごしたことが、今生かされている」と話す。

世界王者や世界3位との練習の中で実力をアップしてきた

全日本合宿で米満達弘コーチと練習する乙黒拓斗

 山梨学院大学は、今年はフリースタイルの代表10人のうち5人を輩出しており、「世界王者(高橋侑希=57kg級)と世界3位(藤波勇飛=現74kg級)もいる。これって、よく考えたらすごいことですよね」と興奮気味に話す。「そんな人たちがスパーリングもガチでやっている。いつも一緒に練習することで自然に力がついていると思う」と、これまで環境に恵まれてやってこられたことを強さの理由に挙げた。

 目指すのはブダペストの先の先にあるもの。「誰と当たるにせよ、勝負の世界は何が起こるか分からない。世界選手権では強い選手がたくさんいる。自分のレスリングのいいところも悪いところも見えてくると思う。2020年から逆算して改善していきたい。応援してくれる人たちに支えてもらっているので、期待に応えたい」と、今回の世界選手権はあくまで通過点。未知数で何があるか分からないが、だからこそ期待も高まる。

 「男子のレスリングを盛り上げたい」-。乙黒の本当の強さは、この世界選手権で明らかになる。







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