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2018.11.01

男子フリースタイル全日本チームが東京で合宿スタート

 世界選手権の余韻もさめやらぬ10月31日、U-23世界選手権(11月12~18日、ルーマニア・ブカレスト)の代表を含めた男子フリースタイルの全日本チームが東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿をスタート。世界選手権代表組では銅メダルを取った92kg級の松本篤史(警視庁)と61kg級7位の小栁和也(自衛隊)が参加するなど、早くも次の闘いへのスタートが切られた。

授業の関係で学生選手は少なかったが、U-23と来年の世界選手権へ向けて早くも始動した全日本チーム

 井上謙二・男子フリースタイル強化委員長(自衛隊)は「来年の世界選手権へ向けての闘いはスタートを切っている。世界選手権の反省へ取り組むとともに、得た情報をU-23の日本代表に伝えるための合宿」と位置づける。具体的には、ポイントを取れるチャンスであっても相手の防御体勢が早くて取れなかったり、せっかく攻撃してもカウンターを受けてしまうことが多々あり、「いい位置でポイントを取るまで攻撃をやめない粘りに取り組みたい」と言う。

 フリースタイルは「金1、銅2」を取り、国別対抗得点は昨年の6位を上回る5位と実力を見せた。「こういう時こそ、気を引き締めないとならない。来年はオリンピックがかかる闘いになる。今回以上のプレッシャーが出てくるし、厳しい闘いを覚悟している。課題にいち早く取り組みたい。今年よりもレベルの高い代表でなければ、来年は勝てない」と話した。

 間近に迫ったU-23世界選手権については、日本史上最年少の世界チャンピオン(65kg級・乙黒拓斗=山梨学院大)が誕生したことで、「だれもが刺激を受けているはず。そのエネルギーを利用し、自分のやれることをしっかりやってほしい」と望んだ。

世界の銅は「終わったこと」…快挙の松本篤史

 90kgを超える日本選手として48年ぶりに世界選手権の銅メダルを手にした松本は「銅メダルは終わったこと。もう次を見なければなりません。足首を痛めて100パーセントの練習はできませんが、試合の反省はできます」と銅メダルを過去のものにし、見つかった課題に取り組んだ。

銅メダルを封印し、新たなスタートを切った松本篤史(警視庁)

 成績がいいと課題や欠点が置き去りにされる場合もあるが、「欠点しかなかったですから」と苦笑い。「粘りで勝ったようなもの。技術は劣っている。極めとかをしっかりし、場外の1点だったところをテークダウンの2点となるようにし、もうひとつ上に行けるようにしたい」と話した。12月の全日本選手権からオリンピック階級に変えることを決めており、まったく新たなスタートという気持ちも強い。「いつもそういう気持ちでやってきましたが、挑戦者です」とも言う。

 14日から石川県で予定されている全日本合宿にはジョージアから選手が参加する予定。周りの選手がスパーリングをやっているのを見て焦りの気持ちも出るそうだが、外国選手相手に全力で練習したいので、「石川合宿までは無理せず、しっかり治します」。ブレーキをかけつつ、新たな闘いに挑む。

日本史上最年少の世界王者をたたえ、打倒を宣言…樋口黎

 6月の全日本選抜選手権決勝で乙黒拓斗に敗れた樋口黎(日体大助手)は、U-23世界選手権の65kg級代表に選ばれている。乙黒の快挙を「優勝はともかく、世界のトップにまで行くことは大会前から分かっていたので驚きはない。大きな舞台でも発揮できる実力、度胸、センス、努力のすべてを兼ね備えた選手」とたたえ、順当な結果と見ている。

米満達弘コーチ(右=自衛隊)に挑む樋口黎(日体大助手)

 「1、2点、いや、4点勝っていても攻撃するスタイルが世界で通用したと思う。(武器として持っている)差しとカウンターに、自分から飛び込む力をつけている。(乙黒が)高校の時から下に見たことはない。すごい選手」と言う。

 しかし、「その選手を倒してオリンピック出場を目指している。U-23で優勝する実力がなければ、とうてい追い越すことはできない。やるしかない」と、U-23世界選手権の優勝と打倒乙黒をきっぱり宣言。乙黒が優勝した試合動画は「もう何百回と見ています」とのこと。自身の得意な片足タックルに磨きをかけ、乙黒の得意技を封じるすべを「毎日考えています」。最年少世界王者に並々ならぬ闘志を燃やしていた。

 合宿は4日まで行われる。U-23世界選手権は男子グレコローマンから行われ、フリースタイルの代表チームは全日本大学選手権(11月10~11日、大阪)終了後の11月13日(火)に出発する(参考記事=日本代表は最下段に)。

※本合宿は競技力向上事業の助成を受けています。


技術指導をする井上謙二・男子フリースタイル強化委員長


6面マットを広く使っての練習


最年少世界王者の首を狙うのは樋口黎だけではない! アジア大会銀メダルの高谷大地(自衛隊)も候補の一人


U-23世界選手権・日本代表選手

 【男子グレコローマン】
▼55kg級 小川翔太(日体大)
▼60kg級 文田健一郎(ミキハウス)
▼63kg級 遠藤功章(日体大)
▼67kg級 中橋 涼(日体大)
▼72kg級 澤田夢有人(日体大)
▼77kg級 葛谷拳龍(神奈川大)
▼82kg級 鶴田峻大(自衛隊)
▼87kg級 塩川貫太(クリナップ)
▼97kg級 奈良勇太(警視庁)
▼130kg級 貝塚賢史(茨城県競技力向上対策本部)

 【女子】
▼50kg級 五十嵐未帆(至学館大)
▼53kg級 角谷萌々果(アイシン・エイ・ダブリュ)
▼55kg級 五十嵐彩季(至学館大)
▼57kg級 花井瑛絵(至学館大)
▼59kg級 熊野ゆづる(日大)
▼62kg級 川井友香子(至学館大)
▼65kg級 源平彩南(至学館大)
▼68kg級 森川美和(日体大)
▼72kg級 松雪成葉(至学館大)
▼76kg級 松雪泰葉(至学館大)

 【男子フリースタイル】
▼57kg級 長谷川敏裕(日体大)
▼61kg級 藤田雄大(青山学院大)
▼65kg級 樋口 黎(日体大助手)
▼70kg級 基山仁太郎(日体大)
▼74kg級 三輪優翔(日体大)
▼79kg級 山崎弥十朗(早大)
▼86kg級 松雪泰成(専大)
▼92kg級 石黒峻士(日大)
▼97kg級 園田 平(自衛隊)
▼125kg級 山本泰丈(日大)







2023年世界選手権/激戦の跡
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