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2018.11.03

男子グレコローマン全日本チームが東京で合宿スタート

世界選手権代表選手が帰国して3日後に合宿スタート

 終了したばかりの2018年世界選手権の代表選手と今月12日からルーマニアで開催されるU-23世界選手権の代表選手を含めた男子グレコローマンの全日本チームが11月2日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿をスタートした。9日まで行われる。

 松本慎吾・男子グレコローマン強化委員長(日体大教)は世界選手権の結果と内容を振り返り、「グラウンドに関しては、大会前から力を入れていたグラウンドのデフェンスの強化に引き続き取り組まないとならない。スタンドはポイントを取るまで攻めることへの意識づけをしっかりしたい」とテーマを掲げた。

 「どちらにコーションがくるか分からない、という闘いでは話にならない」として、まずスタンドでの攻撃力を求めるが、一方でコーションを先に取られてグラウンドの防御となっても、「しっかり守れば、後半に勝負できる」と言う。グラウンドの防御力を強化して日本選手特有の後半勝負に持ち込むことが大きな課題だ。

松本慎吾強化委員長による技術指導

 世界選手権ではロシアが6階級で優勝し、強さを見せた。「グラウンドの攻撃では、必ずと言っていいほどポイントにつなげている」との感想。ロシア選手の試合映像を研究し、分析するとともに、来年はロシアでの練習や国際大会を希望し、世界で通じる選手の育成を目指すという。

 直前に迫ったU-23世界選手権については、「(シニアの)世界選手権でメダルがなかった現実を受け止め、しっかり闘って方向性を見出し、オリンピック予選となる来年の世界選手権につなげてほしい」と要望。世界選手権から続いての参加となる選手もいるが、「疲れは関係ない。結果を出さなければならないので、この全日本合宿でしっかり鍛えてほしい」と厳しく言い切った。

 同選手権には、昨年の59kg級世界チャンピオンの文田健一郎(ミキハウス)が60kg級に出場する。当然、優勝が求められるが、「(けががあって)試合から遠ざかった。試合勘を確認してほしい」と、結果とともに内容を求めた。

「ブランクの不安はあるが、言い訳はできない」…文田健一郎

 その文田は、今年の世界選手権でメダルがなかったことを、「まさか、と言うか…。予想していなかった。(太田)忍先輩があの位置(9位)なら、ボクはもっと下ということ」と言う。U-23世界選手権で成績を残して帰ってくれば、「多少なりとも意地を持って闘えると思う」と話し、12月の全日本選手権で互角の立場で向き合うためにも優勝を目指す。

日本グレコローマンの威信をかけてU-23世界選手権に挑む文田健一郎

 今年6月の全日本選抜選手権は、ひざの負傷で棄権。練習と試合から遠ざかった。「不安がないと言えばうそになる」と言う一方で、「言い訳はできない。結果を残さなければならない立場です」ときっぱり。世界一になった昨年はパーテール・ポジションの選択のないルールだったが、今年はそれが復活した。「ルールに対応できた選手が勝つと思います」と話し、今のルールに沿ったスタイルの確立を目指したいという。

 昨年に続いてU-23世界選手権に挑む87kg級の塩川貫太(クリナップ)は、10月初めの国体で優勝し、その後は世界選手権97kg級代表の奈良勇太(警視庁)とともにハンガリーに渡って練習を積んだ。昨年は初戦敗退だったが、「去年と違って、しっかり基礎はつくれたと思う」と手応えを感じており、「ベスト4、うまくいけば優勝を狙いたい」と話す。

 ハンガリー合宿では、2016年リオデジャネイロ・オリンピック85kg級5位で昨年の欧州チャンピオンのビクトル・ロエリンツ(ハンガリー)と練習試合をし、1-1の接戦を展開したという。「相手は世界選手権前だったので力を抜いていたかもしれませんが」と前置きしながら、「グラウンドはしっかり守れた。自分の成長を感じます」と話し、自信になったようだ。

 昨年のパリ世界選手権も視察しており、2年連続で世界の晴れ舞台に直に接した。「(自分が出ることのできない)悔しいという気持ちが一番です。その気持ちを押し殺して、自分がやるべきことを学んできました」。心にためたエネルギーを爆発させる。

 U-23世界選手権の男子グレコローマン・チームは9日(金)に出発する。(最下段にU-23世界選手権代表選手一覧)

※本合宿は競技力向上事業の助成を受けています。


世界選手権代表同士の激しいスパーリング。下山田培(右:67kg級=警視庁)と遠藤功章(63kg級=日体大)


グラウンドのバランスを養う補強トレーニング


練習の最後は“罰ゲーム(追加)”付きのロープ昇り


U-23世界選手権・日本代表選手

 【男子グレコローマン】
▼55kg級 小川翔太(日体大)
▼60kg級 文田健一郎(ミキハウス)
▼63kg級 遠藤功章(日体大)
▼67kg級 中橋 涼(日体大)
▼72kg級 澤田夢有人(日体大)
▼77kg級 葛谷拳龍(神奈川大)
▼82kg級 鶴田峻大(自衛隊)
▼87kg級 塩川貫太(クリナップ)
▼97kg級 奈良勇太(警視庁)
▼130kg級 貝塚賢史(茨城県競技力向上対策本部)

 【女子】
▼50kg級 五十嵐未帆(至学館大)
▼53kg級 角谷萌々果(アイシン・エイ・ダブリュ)
▼55kg級 五十嵐彩季(至学館大)
▼57kg級 花井瑛絵(至学館大)
▼59kg級 熊野ゆづる(日大)
▼62kg級 川井友香子(至学館大)
▼65kg級 源平彩南(至学館大)
▼68kg級 森川美和(日体大)
▼72kg級 松雪成葉(至学館大)
▼76kg級 松雪泰葉(至学館大)

 【男子フリースタイル】
▼57kg級 長谷川敏裕(日体大)
▼61kg級 藤田雄大(青山学院大)
▼65kg級 樋口 黎(日体大助手)
▼70kg級 基山仁太郎(日体大)
▼74kg級 三輪優翔(日体大)
▼79kg級 山崎弥十朗(早大)
▼86kg級 松雪泰成(専大)
▼92kg級 石黒峻士(日大)
▼97kg級 園田 平(自衛隊)
▼125kg級 山本泰丈(日大)







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