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2019.02.07

【2019年関東高校選抜大会・特集】県立普通科の選手で唯一のメダル獲得! 伝統の地で奮戦する玉岡颯斗(群馬・館林)


地元の大会で銀メダルを獲得した玉岡颯斗(群馬・館林2年)

 今年の関東高校選抜大会は群馬・館林市で開催された。「日本一暑いまち」でPRと町おこしをしてきた市で(注=現在の1位は埼玉・熊谷市の41.1度)、1954年にレスリングの第1回インターハイが開催された地。来年8月の東京オリンピック直後にはレスリング3度目のインターハイが開催される。

 その前哨大会の97kg級に出場した玉岡颯斗(はやと=群馬・館林2年)が銀メダルを獲得。地元の意地を見せた。トワードル・ジブフチョーロン(千葉・日体大柏)との決勝は、ラスト1分の段階で2-1とリードしながら、相手の猛攻で終了直前に場外へ出てしまって1失点。2-2のラストポイントで負けた痛恨の黒星。金メダルに近い銀メダルだった。

 ジブフチョーロンの最後の猛攻に負けた形となった玉岡は「自分の弱さです。自分がポイントと取りに行かなければならなかったと反省しています」と振り返った。

金メダルを目指してモンゴルからの留学生と闘う玉岡

 ジブフチョーロンが準決勝までの3試合をすべて無失点、第1ピリオドで試合を決めていたのに対し、玉岡は3試合のうち2試合で6分間フルタイムの試合を展開。準決勝は0-3とリードされ、必死の思いで追いついて勝った試合。疲労の差があったことが予想される。体重が86kgしかなく、体重も身長も上のモンゴル選手とパワーの差があったのも事実だが、玉岡は「(階級という)ルールの中でやっている。国籍は関係ありません」と厳しく言い切った。

 減量がない分、2日間のリミット計量下ではスタミナ面で有利とも考えられるが、試合になると、その理論は通じない。「緊張もしますし、相手も必死で向かってきます。準決勝までで疲れてしまったのは確かです。でも、自分が弱かっただけです。スタミナをつけ、全国大会で雪辱したい」と巻き返しを誓った。

館林高~福岡大で活躍した兄に刺激を受け、再度レスリングへ

 関東の高校レスリング界は圧倒的に私立高校の勢力が強く、この大会の個人戦8階級32人のメダリストのうち、公立高校の選手は3人だけ。2人は山梨・韮崎工なので、公立の普通科の選手としては唯一のメダリストとなる。

2014年全国高校選抜大会・個人戦60kg級で2位だった兄・拓海(左)

 さらに特筆すべきことは、高校入学後に本格的なレスリングをやり始めたこと。小学校3年生まで「おおたスポーツアカデミー」でレスリングをやっていたとはいえ、その後はラグビーなど多くのスポーツに親しんでレスリングから離れていた。実質のキャリア1年数ヶ月で、昨年の全国高校生グレコローマン選手権92kg級で3位に入賞し、1ヶ月半後の福井国体グレコローマンでは見事に優勝。今後の伸びしろ十分の選手と言えるだろう。

 レスリングへ戻ったのは、兄・拓海がレスリングを続けていたことが大きい。2014年全国高校選抜大会・学校対抗戦で館林が決勝に進出した時のレギュラー・メンバーで(霞ヶ浦に3勝1敗から逆転負け)、同大会の個人戦は2位。福岡大へ行って西日本学生新人戦と西日本学生選手権で優勝、全日本大学選手権3位、国際大会(ペトコ・シラコフ&イワン・イリエフ国際大会)でもメダルを獲得するなど活躍した選手。刺激を受けてのレスリング復帰だった。

 「国体で優勝した時、レスリングを(再び)やり始めてよかった、と思いました」。気持ちが盛り上がって迎えた今大会。今年の目標はすべての全国大会優勝で、他にも「人間としてもステップアップできるように頑張りたい」と言う。

92kg級のパワーがつけば、「一段上に行く」…針谷豊監督

 同校の針谷豊監督は「準決勝までは落ち着いてやっていたのに、決勝のラスト30秒、浮き足だってしまいましたね。でも、これからです。1年5ヶ月のキャリアで国体優勝ですから、まだ伸びますよ」と期待する。

玉岡の惜敗に無念の表情の小幡洋次郎氏(右端)

 足りないのはパワーであることは、本人も十分に自覚している。練習後のみならず、昼休みにもウエートトレーニングをやっている姿がよくあるという。「自主的にやっています。(筋肉の増加で)90kgを超えるようになったら、一段上にいくと思います」とのこと。

 玉岡が卒業する年に地元インターハイがあるのは残念なことだが、「彼の代が強くないと、その下は絶対に強くならない。後輩を巻き込んで自主トレをやってくれるし、いい影響を与えてくれます」と、相乗効果は大きいという。

 練習には、OBで1964年東京・68年メキシコの両オリンピックで金メダルを取った小幡(旧姓上武)洋次郎さんが毎日のように顔を出してくれているという。オリンピック金メダリストの指導と地元インターハイ開催に燃える玉岡、そしてチームの熱気が、館林の気温を日本一に押し上げる!







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《オリンピック・レスリングNo.62》

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