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2019.03.13

【2019年全自衛隊大会・特集】第25回を迎えた大会、団結で東京オリンピック代表選手輩出を!

開会式であいさつする小林弘樹・大会会長

 1995年にスタートした全自衛隊大会も、四半世紀(25年)を迎えた。ひとつの大会が25年も続くのは、しっかりした理念、参加する選手が絶えることのない普及、何よりも大会を運営する人の努力があってこそ。スタート当初、全自衛隊レスリング連盟の事務局として大会の創設・運営に尽力した脇野道夫・大会副会長は「もう25年ですね」と感慨無量の面持ち。

 当時は大会に参加する選手のレベルが分からず、大会が終わった時には負傷が多かったという。今は段別の部ができ、体育学校レスリング班入部を目前にしている選手やレスリング班OBで現役に近い選手と、自衛隊に進んでからレスリングに取り組んだ選手が闘うことのないよう配慮されてる。今年は、いわゆる“負傷者”はいなかったという。

 レスリングを通じて全国の自衛隊員が交流する場として貴重な大会。大会会長の小林弘樹・統合幕僚監部運用部副部長は、国の有事の際には真っ先に駆け付けなければならず、“年365日勤務”の状況だが、「この大会だけは参加したい」として、この日は休日。会場に姿を見せ、「技術の研磨」「自衛隊の団結」「オリンピックへ向けてのエール」を訴え、25回目を迎える大会を祝した。

 その言葉通り、大会には自衛隊員にレスリングへの理解を高めてもらい、オリンピックを目指す体育学校レスリング班への期待につなげてきた役目もある。

 自衛隊は、2012年ロンドン・オリンピックでは男女4選手が出場し、「金2(米満達弘、小原日登美)・銅1(湯元進一)」を取ったが、前回のリオデジャネイロ・オリンピックでは創部以来、初めて代表を出すことができなかった。東京オリンピックでの復活は“至上命令”。脇野副会長は「自衛隊が一致団結し、東京オリンピックに選手を送りたい」と話す。

全自衛隊員の気持ちの結集で、東京オリンピックの代表輩出へ

 その思いは、来賓などで参加していた自衛隊OBのオリンピック金メダリストも同じ。1968年メキシコ・オリンピック・男子フリースタイル62kg級の金子正明さん(専大~自衛隊)は「精神論を口にすると、年寄りと言われるので、あまり言いたくないが、本人の自覚しかない。どんなに回りがサポートしても、選手自身に自覚がなければどうしようもない。頑張ってほしい」と話した。

自衛隊の復活を期待するオリンピック金メダリスト。左から金子正明、小原日登美、中田茂男、宮原厚次

 同大会の男子フリースタイル52kg級で優勝した中田茂男さん(中大~自衛隊)は、昨秋、世界レスリング連盟の殿堂入りを果たした。次は自衛隊に輝かしい栄光を復活させてほしいところ。「勝敗は紙一重。精神力であり、団結。自衛隊の全員で勝ち抜く気持ちを持ってほしい」と話した。

 1984年ロサンゼルス・オリンピックの男子グレコローマン52kg級で優勝した宮原厚次さんは、高校までは柔道の選手。自衛隊へ進んでからレスリングを本格的に始めたので、“100パーセント自衛隊培養”の金メダリスト。「東京は何としても代表を出してもらい、それだけではなくメダルを獲得してほしい」と期待する。

 「回りは最善を尽くしてサポートしている。あとは選手の自覚。死にもの狂いでやってほしい。だれもが頑張っている。普通の努力では勝ち抜けない。死にもの狂いになってやらないと乗り越えられない」と語気を強めた。

 レスリング班で指導にあたっている2012年ロンドン・オリンピック金メダリストの小原日登美コーチ(至学館大~自衛隊)は「リオで日本女子が活躍しましたが、自衛隊からだれも出ていなかったことは悔しかったです。(選手を出せなかったので)やはり寂しく思いました」と振り返る。

大会風景

 今は、選手の練習相手も積極的に務めている。「絶対にオリンピックに行く、という気持ちで最後まで攻めることと、相手の上をいく試合の組み立てが勝つために大切」と話し、東京オリンピックへの代表輩出に全力を尽くしている。

 同じロンドンで日本男子24年ぶりの金メダルを手にした米満達弘コーチは、全日本合宿中だったので大会には出席できなかったが、第1日夜の懇親会には駆けつけ、この大会への熱い思いを選手たちに伝えた。

 自衛隊は、昨年10月の世界選手権は2選手のみの出場だったが(小栁和也、角雅人)、12月の全日本選手権では4人が勝ち(赤熊猶弥、小路直頌、角雅人、入江ゆき)、自衛隊入隊予定者(藤田雄大)を入れれば5人が今年の世界選手権出場へアドバンテージを持っている。

 チームを率いる井上謙二監督は「全国のレスリングが好きな自衛隊員が集まるこうした大会からエネルギーをもらっています。選手には最後の最後まで頑張らせたい」と話し、飛躍を誓った。







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