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2019.04.06

【2019年JOC杯ジュニアクイーンズカップ・特集】復活優勝を遂げた1年生インターハイ・チャンピオン…カデット65kg級・石井亜海(東京・安部学院高)


(文=樋口郁夫、撮影=矢吹建夫) 

けがを乗り越えた石井亜海(中央)と安部学院高の成富利弘監督、齋藤ほのかコーチ

 昨年のインターハイで1年生チャンピオンに輝いた石井亜海(東京・安部学院高)が、カデット65kg級で2試合に快勝。けがで冬の海外遠征を断念したブランクを感じさせない強さを見せるとともに、「ブランクあけでも勝てたことは自信になります」と、今年の飛躍を誓った。

 最初の試合(準決勝)が2分59秒、決勝が44秒、ともにテクニカルフォールでの圧勝だった。準決勝は昨年10月以来の試合ということで試合勘が鈍く、「攻めてもポイントにつなげることができなかった」と不満の残る内容だったというが、第1ピリオドでの快勝にもこうした気持ちになるのは、向上心があるからにほかなるまい。

 けがは今年2月、クリッパン女子国際大会(スウェーデン)への出場が決まったあとに負ってしまった。ひざの内側靱帯の損傷ほかで、手術するほどではなかったが、ブランクを余儀なくされた。昨年の同大会は2位で、今年は国際大会初優勝を目指して燃えていただけに、無念の結果。同大会のカデットは優勝6人を含め全員がメダル獲得という好成績。悔しい思いで聞くことになった。

 「(道場の隅で)ウエートトレーニングをしながらマットで練習している人を見ると、置いていかれているような気がするんです」。気持ち以上に、体もついていかなかった。3月にマットへ戻った時には、以前は勝っていた相手にもやられるなど、ブランクの影響は大きかった。「その後の1週間は、メンタルがボロボロでした」と振り返る。

 それでも「クイーンズカップで復帰する。(ウエートトレーニングで)パワーはだれにも負けないものをつくる」という目標を自分自身に言い聞かせ、焦ることなく復帰を目指して栄光につなげた。

齋藤ほのかコーチが公私両面にわたってサポート

 この優勝で世界カデット選手権への出場権を得たが、インターハイと重なっているので、出場するかどうかは考慮中。「インターハイ優勝は全日本選手権への出場につながります(注=昨年は年齢制限のため不出場)。コーチと相談し、メリットのある方を選びたいと思います」と説明した。

攻撃レスリング全開だった決勝

 群馬でレスリングを始め、何度か出げいこに行った安部学院高校を進学先に選び、昨年、親元を離れての生活に入った。タイミングよく、齋藤ほのかコーチが自宅を改築して合宿所をつくり、同コーチの母親が食事の賄いをしてくれるなど食事を含めた生活の面倒を見てくれることになった。レスリングに打ち込める環境は整い、同チームの今後が大いに期待される状況となった。

 齋藤コーチは同校のOGで、法大時代に東日本学生チャンピオンにもなったこともある。商業の教員として高校に戻り、最近は同チームの練習を仕切っている。復活優勝を遂げた石井について、「緊張があったと思います。復帰戦にしてはよく動けたと思います」と評価する一方、決勝は1分かからなかったが「本来の動きなら、もっとやれたと思います」と、完全復帰した時の強さはこんなものではないと言いたげ。

 入学した時、技はまだ荒削りだったが、「勝ちたいという気持ちがすごかった。気持ちのままに闘うことのできる選手と思った」と言う。そんな選手だけに、体力をつけ、技を覚えいく今後が楽しみと言えよう。

 平成になったばかりの1990年にレスリング部を創部し、女子の発展に貢献してきた成富利弘監督は、後継者がチームをしっかりまとめている状況に満足そう。「安心して任せられます。世代交代です」と話す。新たな血が流れ始めた女子レスリングの老舗(しにせ)高校が、1年生インターハイ・チャンピオンを中心に、さらなる飛躍を目指す。







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《オリンピック・レスリングNo.62》

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