日本レスリング協会公式サイト
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2019.10.24

男子グレコローマンの全日本チームが合宿スタート

日本のグレコローマンで初めて実現する世界王者同士の練習

 先月の世界選手権(カザフスタン)と今月28日(月)から始まるU23世界選手権(ハンガリー)の代表選手を含む男子グレコローマンの全日本チームが10月23日、東京・味の素トレーニングセンターで合宿をスタート。世界選手権の代表選手の多くが来月28日(木)~29日(金)のワールドカップ(イラン)に出場することになり、直近に目標を見据えた熱い練習が展開された。

 豊田雅俊コーチ(警視庁)は「シニアの代表選手はすぐワールドカップがやってくる。日本から25年ぶりの出場。意気に感じて頑張り、後輩に日本グレコローマンの強さを見せてほしい。U23の代表はシニア世界選手権の好成績(金2・銅1)を引き継いでほしい。自分の力を出せば、それだけの成績を出せると信じている」と期待する。この合宿では、すぐに始まるU23世界選手権の調整に万全を期したいという。

 ワールドカップは、オリンピックの代表選考がかかる全日本選手権まで1ヶ月を切った時期に行われる。それでも世界の強豪と闘える経験を求めて、多くの選手が参加を希望してきた。「その気持ちをしっかり見守りたい」と同コーチ。

 イランでの国際大会は、1万人近くが入る会場がぎっしりとなり、大歓声の中で行われる。「日本の野球やサッカー並みの人気競技がレスリング。あの大歓声の中で試合をやれば、オリンピックの会場でも平気で試合ができるようになりますよ。レスリング選手としてのプライドも感じるはずです。地元のイランとやりたい」と話し、全日本選手権前の遠征となってしまうが、その効果を期待した。

太田忍を相手に得意のリフト技を磨く文田健一郎

 世界選手権60kg級で優勝し、東京オリンピックの代表内定を勝ち取った文田健一郎(ミキハウス)は、帰国直後、地元(山梨・韮崎市)に戻って市長や出身高校ほかに世界王座奪取とオリンピック内定を報告し、歓迎を受けた。「それらの興奮もおさまって、徐々に(オリンピック内定の)実感が湧いてきた」と言う。

 体重も一時的に増えてしまったが、それも安定してきて、オリンピックでの勝利を目指した闘いが本格的にスタートした格好。ワールドカップに出場して再度世界の闘いを経験したあと、12月の全日本選手権には出場せず、その次は2月のアジア選手権(インド予定=都市未定)が目標となる。

 オリンピック代表を決められなかったら、この時期は“打倒太田忍”に打ち込まねばならなかった。世界に目を向けた強化のために時間を使えるのは「ありがたいことです」と話し、実力アップを目指す。

67kg級でワールドカップに挑む太田忍(ALSOK)

太田忍は、がぶり返しを60kg級世界王者にかける

 一方、60kg級でのオリンピックへの道を断たれ、67kg級での出場を目指す太田忍(ALSOK)は、専門のトレーナーについてもらって筋力アップのトレーニングに力を注ぐ。筋肉の量が増えたことは実感し、文田との練習でも、けっこう押し込めているとのこと。体を大きくするため、食事と睡眠にもこれまで以上に気を遣っている。

 ワールドカップには67kg級で出場することになり、ちょうどいい時期に実戦の機会ができた。「(外国選手との)感覚をつかみたい。いい経験になると思う。ここで話にならなかったら、問題にならない」と話し、初の67kg級での試合を見据える。

 この階級はアジアからオリンピック出場枠を取った国が1ヶ国もなく、アジア予選は“オール・アジア”の闘いとなるが、「絶対に勝てると思っています。世界選手権でも、67kg級に出たら(出場枠を)取れたと思っています」ときっぱり。

U23世界選手権で2階級制覇を目指す遠藤功章

 U23世界選手権で、昨年の63kg級に続く優勝を目指す67kg級の遠藤功章(東和エンジニアリング)は、昨年の全日本選手権で優勝したあと階級をアップし、約10ヶ月が経つ。「国内の67kg級の選手には力負けしたいようになってきた。海外でも闘えるようにしたい」と言う。

 今回の大会には「オリンピック枠を取った選手(昨年67kg級優勝のエジプト選手)も出てくると聞いている。でも、勝ちたい。勝てば自信につながるし、自分もオリンピックに出られると思える。優勝を目指して頑張りたい」と、この大会がオリンピックへの道とも考えている。それには、高橋昭五、下山田培(ともに警視庁)のトップ2に加え、階級アップする太田忍という壁があるのが現実だが、「12月(全日本選手権)も視野に入れています」と話し、東京オリンピック出場も目標のひとつだ。

 昨年優勝のエジプト選手は、優勝した次の日の試合だったこともあり、闘いぶりをしっかり見ていたいという。「スタミナを中心にした体力は自分の方がある。考えて闘えば勝てると思います」と自信を見せた。

 合宿は28日まで行われ、29日にU23代表チームが出発する。

※本合宿は競技力向上事業の助成を受けています。


U23世界選手権とワールドカップを目指した合宿がスタート

グラウンドの攻防にも多くの時間を割いた







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