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2019.11.04

U23世界選手権(ハンガリー)出場の女子チームが帰国

全選手がメダルを持ってハンガリーから帰国した女子チーム

 ハンガリー・ブダペストで行われた2019年U23世界選手権に出場した女子チームが11月3日、成田空港着の日本航空で帰国した。

 2017年の第1回大会の6階級制覇(8階級実施)、昨年の5階級制覇を上回る7階級で優勝し、全員がメダル獲得の好成績。国別対抗得点でも2位以下を大きく引き離しての3連覇。9月のシニア選手権は金メダル1個に終わり、金メダルの数で米国とロシアの後塵を拝したが、この世代では外国との差を見せつけた。

 笹山秀雄監督(自衛隊=女子強化委員長)は「初出場の選手もいて、どうなるかな、という気持ちもあった。チーム一丸となって闘い、全階級メダル獲得の団体優勝という好成績を残せた。まだ東京オリンピックを狙える選手もいるが、この世代が2024年パリ・オリンピックに向かう。今回の活躍は頼もしい限りです」と口調も滑らか。

決勝のマットに立つ稲垣柚香(愛知・至学館高)=提供・UWWオフィシャルカメラマン・保高幸子

 「欲を言えば、あと2階級、55kg級と76kg級は取れた。そこを取れれば最高だったが…」と無念の表情も浮かべたが、今月16日(土)~17日(日)に千葉・成田市で行われる女子ワールドカップへ向けて弾みがついたことは確か。「全試合、10-0の勝利が目標ですか?」との問いに、「そうですけど…」と苦笑いしながら、「各選手がやるべきことをやれば、おのずと成績は残せます」と期待した。

 吉村祥子コーチ(エステティックTBC)は「全員金メダル、とはならなかったけれど、すばらしい成績だったと思います」と第一声。ただ、「結果からすれば圧勝に見えても、大接戦の試合もあれば、リードされてやっと追いついた試合もあった」と、手綱を引き締めることも忘れない。

 「各チームがいい強化をしていることが分かりました。これをシニアにどうつなげていくかが今後の課題だと思います。各所属と全日本チームとが力を合わせ、東京とパリにつなげていきたい」と期待した。


 ■50kg級優勝・加賀田葵夏(青山学院大=カデット、ジュニアに続く3部門目の優勝)「テクニカルフォールの試合もありましたが、失点が多い試合もあり、きつい内容でした。接戦を勝ち抜けたのは、優勝したい、という気持ちが強かったからだと思います。外国選手とやる時は、技術の問題もありますが、気持ちの方が大きいと思います。次はワールドカップ。日本が優勝できるよう頑張りたい。全日本選手権の50kg級は、すごい争いになると思いますが、自分のできることを精いっぱいやりたい」
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2年ぶりの優勝を決め、ホッとした表情の奥野春菜(至学館大)=提供=UWWオフィシャルカメラマン・保高幸子

 ■53kg級優勝・奥野春菜(至学館大=4試合を無失点での優勝)「キャプテンになって、練習メニューを自分で考えて、きついこともやってきました。(それもあって)自信をもってやることができ、緊張することもなく闘えました。(2年前に優勝しているので)勝って当たりまえという気持ちもありました。(全日本選手権は50kg級挑戦といううわさもあるが)どうでしょうかね…(微笑)」
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 ■55kg級2位・五十嵐彩季(至学館大=決勝の中国戦は2-2のビッグポイント差で惜敗)「決勝は自分の攻撃ができませんでした。相手の気持ちに押されてしまった面がありました。そうなってしまうのは、練習不足なんだと思います。すぐにワールドカップがあるので、自分のレスリングができるように頑張りたい」
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決勝のマットへ向かう南條早映(至学館大)=提供・UWWオフィシャルカメラマン・保高幸子

 ■57kg級優勝・南條早映(至学館大=全試合フォールかテクニカルフォールでの勝利)「思い切ってタックルに行けたのはよかったと思います。失点は、自分から攻めて、がぶり返しやカウンターでの技。攻められての失点ではなかったです。返されないようにするのが今後の課題です。東京オリンピックは、6月の時点で無理だろうと思っていました。(その落ち込みから)完全に立ち直ったわけではないですが、前を向いて頑張るしかないです。全日本選手権でも優勝を目指します」
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 ■59kg級優勝・田南部夢叶(日体大=先月のオリンピック・テスト大会に続く優勝)「試合数が多く(5試合)、日本ではここまで試合をすることはあまりないです。外国のトップ選手相手に多くの試合ができたことは、今後につながります。点を取られても、最後に取り返すことができたのは、毎日の練習の成果だと思います。テスト大会の優勝はシニアの国際大会初の優勝で、うれしかったのですが、世界大会での優勝は違った気持ちです。カデット以来の世界での優勝はいい気持ちです」
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 ■62kg級優勝・稲垣柚香(愛知・至学館高=カデット、ジュニアに続く世界一)「(9月の)シニアの世界選手権は2回戦で負けてしまい、今回の結果で少しホッとしています。世界選手権の時は先を見すぎていたので、今回は目の前の1試合ごとに全力で臨みました。(3部門で世界一に輝いて)シニアの世界選手権でも優勝できるように頑張っていきたい。東京オリンピックは無理になったので、2024年のパリ・オリンピックを目指して頑張ります」
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優勝を決め、笑顔の榎本美鈴(環太平洋大)=提供=UWWオフィシャルカメラマン・保高幸子

 ■65kg級優勝・榎本美鈴(環太平洋大=1月のヤリギン国際大会銀メダル以上の好成績)「世界と名のつく大会は初めて。周りは(カデットやジュニアの)世界で闘ってきている選手ばかりで、不安がありました。1日目の選手がみんな決勝に行って、すごいプレッシャーがありましたが、負けたくない気持ちも強く、勝ちにこだわりました。内容的には課題は多くありました。国内で安定した成績を取っていないので、まず国内でしっかり勝てるようにしたい」
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 ■68kg級優勝・古市雅子(自衛隊=世界カデット選手権3連覇、世界ジュニア選手権3連覇に続く世界一)「年齢的に最初で最後のU23の大会。68kg級での国際大会は初めてだったということもあり、結果を出せてよかったです。いつもの力を出せたと思います。(68kg級での東京オリンピック出場の可能性が残ったことは)今回の大会には直接関係ありません。次はワールドカップ。目の前の試合をひとつずつ集中していき、全日本選手権につなげていきたい」
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 ■72kg級3位・進藤芽伊(日体大=昨年2位の選手を破って銅メダル)「(準決勝の黒星は)今までで一番悔しい試合となりました。ラスト6,7秒で逆転されるのは、最後まで集中して闘うことができなかったからだと思います。周りがいい成績だったので、自分も金メダルを取らなければ、という気持ちがありました。銅メダルでは満足できません。まだ頑張れると思います」
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選手を盛り立てた笹山秀雄監督(左)と吉村祥子コーチ(背中)=提供・UWWオフィシャルカメラマン・保高幸子

 ■76kg級・鏡優翔(JWA/東京・帝京高=決勝で中国選手に惜敗)「決勝は自分の試合運びがよくなかったです。練習がそのまま出たと思います。(相手は76kg級のアジア・チャンピオンだが)気持ちで負けてはいませんでした。絶対に勝つつもりでいました。76kg級はパワーが違います。その分、スピードで補わなければなりませんが、まだ足りません。(東京オリンピック出場はなくなったが)ワールドカップ、全日本選手権と、出られる大会にはすべて勝ちたい」







2023年世界選手権/激戦の跡
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