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2020.04.22

【オリンピック・思い出の写真集】アレクサンダー・カレリン(ロシア)、4連覇ならず…2000年シドニー大会

(2000年9月27日、オーストラリア、シドニー)


2000年の時点でオリンピック3度優勝達成選手は2人のみ。ともに4度優勝には挑戦しなかった。
世界選手権9度と合わせて12度の世界一に輝いているアレクサンダー・カレリン(ロシア)が
レスリング人生の最後をかけ、レスリング界初のV4へ挑戦。満員の観客と報道陣が見守った。

だが、クリンチ(四つ組み)でクラッチを離したための1失点を取り戻せず、終了のブザー。
1987年以来続いていた国内外での白星街道が途切れ、歴史的快挙は消えた。

【2000年シドニー・オリンピック/男子グレコローマン130kg級決勝】
Gardner, Rulon(米国)○[1-0=9:00]●Kareline, Alexandre(ロシア)


オーストラリアのレスリング人気は、さほど高くはないが、
カレリン4連覇の偉業を目当てに、多くの観客と報道陣が詰めかけた。
マットサイドには国際オリンピック委員会(IOC)のアントニオ・サマランチ会長の姿が。


米国代表のルーロン・ガードナーと相対するカレリン。
1997年世界選手権での対戦では、6-0で勝利していた。


最初にカレリンズ・リフトのチャンスを得たカレリンだが、上げ切れなかった。
5ヶ月前の欧州選手権では、4試合で一度も上がらなかった。体力の衰えは明白だった。


第1ピリオド(3分間)は0-0。第2ピリオドへ向かうカレリンには、一瞬、だるそうな仕種があった。


当時のルールは、第1ピリオドを0-0で終わった場合、第2ピリオドは四つ組みで試合再開。
コイントスの結果、優先権を得たのはカレリン。有利な体勢でスタートしたが、攻めあぐみ、
一瞬クラッチを離して組み替える痛恨のミス(クラッチを離すと1失点)。


審判団のビデオチェックの間、腰を下ろしたカレリン。
相手に弱味を見せてしまうほど、スタミナを切らしていた。


クラッチを離してしまい、コーションで1点を先制され、グラウンドの防御を強いられた。
(シニアの国際舞台に出てから、リードを許したのは初めて)
ここで回されたら万事休す。必死に守り切った。


1点を追って攻めるカレリン。ガードナーは必死に防御。


パーテール・ポジションの好機をつかむも、
ローリングとリフト、ともに中途半端で決定力に欠けた。
このシーン、ブレークまでの時間は37秒もあった!


第2ピリオドも終了。今や懐かしい響きとなった3ポイント・ノルマ制
(3分×2ピリオドの試合時間を終了しても3点を取っていない場合、最大3分間の延長戦へ入る)
で延長戦へ突入。しかし、ガードナーをテークダウンすることができない。


相手の頭が落ちていないにもかかわらず、がぶりを仕掛けたカレリン。
焦っているのは明白だった。


ラスト3秒、終了のブザーを待たずに“試合放棄”。


4連覇の偉業達成ならず! ガードナーは満員の観客に勝利をアピール。


相手の健闘を称え、最後まで威厳を保っていたカレリンだが、
自コーナーへ戻る時は、がっくりとうなだれた。


マット上で歓喜するガードナーをチラリと見て、選手入場口へ向かうカレリン。
オリンピックの選手の順路は一方通行であり、本来は反対方向に行かなければならない。
歴史的黒星の前に、スタッフは誰一人として「反対だ」とは声をかけなかった。


マット上を駆け回るガードナーと、アリーナを去るカレリン。


IOCサマランチ会長から銀メダルを受け取るカレリン。


1位の場所に片足だけ乗せたのは、130kg級の選手3人では狭かったため?
それとも、負けてチャンピオンの場所に立ちたくなかったから?







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