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2020.09.07

【特集】MMAで再び“レスリング旋風”が起こる! レスリング出身選手を育てるBRAVE・宮田和幸代表(日大卒)


三郷メガジムにて。左から左から原口、竿本、宮田代表、川中、武田。同ジムは近く全面リニューアルの予定

(文・写真=布施鋼治)

 「BRAVE」といえば、関東のキッズ・レスリング強豪チームとして知られている。代表は2000年シドニー・オリンピックのフリースタイル63㎏級に出場した宮田和幸さん(茨城・土浦日大高~日大卒)。2004年からは総合格闘技(MMA)に進出。2018年まで現役として活動した。キャリアの末期には山本アーセンやアンディ・サワーを相手にMMAで5連勝を飾っている。

8月13日の「RIZIN.13」でKO勝ちした竿本樹生=撮影・保高幸子

 そのキャリアを活かし、宮田代表は現在、BRAVEの三郷メガジムや麻布十番ジムなど関東に4ジムを運営。レスリング出身のMMAファイターの育成にも励んでいる。「自分がレスリングからMMAという道をたどっているので、レスリング出身者に何が必要なのか、よくわかる」(宮田)

 このジムの最大の特色は、内弟子制度を設けている点だろう。この制度は、メジャーなプロレス団体で採用されているケースがあるが、MMAの世界では非常に珍しい。内弟子のひとりの竿本樹生(さおもと・たつき)は8月10日、日本最大の格闘技プロモーション「RIZIN.13」で日本拳法出身の中村優作を1ラウンド4分6秒、相手の死角から放った左フックでKOした。

強豪・成國大志を破った和歌山北高校時代…竿本樹生

 「和歌山北高校3年の夏(2014年)、初めてインターハイの個人戦に出ました(55kg級)。その準々決勝、ずっと無敗で来ていた1年下の成國大志選手(前年50kg級優勝、三重・いなべ総合学園高=現ゴールドキッズ)に勝った一戦が、レスリング時代の一番の思い出ですね」

プレハブのわずかなスペースが竿本の住まい

 小学2年生の時、父親の知人が開くジムでレスリングとキックボクシングを同時に始めた。MMAの下地は子供の頃からできていたのか。大学から声もかかったが、高校卒業後はBRAVE の内弟子になった。その理由は?

 「自立したいと思ったからです」

 現在はフルサイズのケージ(金網に囲まれた試合場)や公式サイズのリングがある埼玉県三郷市にある三郷メガジムの前に設置されたプレハブに住む。「早く独立して、風呂付きアパートに引っ越したい」

レスリングの技術をMMAに生かすDEEP王者・武田光司

 武田光司は一昨年10月、北岡悟を破ってDEEPライト級王者となった。6歳からレスリングを始め、埼玉・埼玉栄高校時代は4冠王(全国高校選抜大会、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権、国体)に輝いた猛者だった。

2013年東京国体・少年グレコローマン84kg級で優勝、四冠王者に輝いた武田光司(当時埼玉・埼玉栄高)

 「レスリング時代の最高の思い出は、埼玉栄でキャプテンをやっていた高校3年生の時に出場したインターハイ(長崎・島原市)ですね。結局、準決勝でいなべ総合学園に負けてしまったけど、みんながついてきてくれたし、応援してくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいでした」

 MMAに転向した理由を聞くと、武田は自責の念を込め、「大学時代に遊んでしまったから」と打ち明けた。「2年終了時に60単位必要だったけど、1単位だけ足りなかったんですよ。

 ちょうどその頃、大学の先輩の中村倫也さんと一緒にMMAのトップ団体であるUFCの試合を見ていて、『カッコいいな』と思ったことがMMAをやるきっかけですね。レスリングとMMAはジャンルが似ている。レスリング時代の僕は反り投げが得意だったけど、それはいまでも十分活かせています」

ジムの脇で暮らす原口央/川中孝浩は戴冠を目指す

 8月30日、ZSTというMMAの東京大会に出場した原口央は鹿児島県出身。兄がレスリングをやっていた関係で、小学2年からマットに上がった(弟・伸は昨年12月の全日本選手権・男子フリースタイル70kg級優勝)。

ジム脇に暮らす原口の部屋

 「兄は僕と同じ国士舘大でインカレ3位になり、全日本選手権にも出ています。僕のレスリング時代の一番の思い出は、大学時代のリーグ戦。4年生になったら、自分たちが引っ張る形で練習しましたからね」

 大学卒業後、一度は社会人となったが、半年後には退社しBRAVEの門を叩いた。「僕は子供の頃に宮田先生、山本KIDさん、所英男さんたちが活躍した格闘技をテレビで見て育った世代。小さい頃から、『大人になったら自分もやってみたい』という思いはありました。このジムを選んだ理由は宮田先生がレスリング出身だったからです」

 竿本同様、原口もジムの事務所奥のスペースで暮らす。「すぐ練習できる環境なので、(快適さは)意識しない」

 埼玉・花咲徳栄高で3年間レスリングをやった川中孝浩は、大学進学後、趣味でMMAを始めた。「大学の途中でプロになって、もう10年。宮田先生は僕らひとりひとりに一生懸命教えてくれるので、早く恩を返さなければいけないと思っています」

 今年2月には韓国でタイトルマッチが決まっていたが、コロナの影響で中止に。「この9月にGURACHANという大会で決まっているので、しっかり勝って次につなげたい」

 国内では一時レスリングからMMAに転向する選手は減少傾向にあったが、最近は再び増えつつある。レスリング出身者が多いBRAVEは、その総本山となるか。







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