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2020.10.20

【2020年全日本大学グレコローマン選手権・特集】西日本学生V3の山﨑翔馬(九州共立大)が82kg級で優勝、創部11年目で快挙達成!

 ついに大学王者が誕生! 全日本大学グレコローマン選手権の82kg級は、昨年まで2年連続で2位(2018年は77kg級)だった山﨑翔馬(九州共立大)が優勝。2006年学生王者の藤山慎平監督(日体大卒)が創部してから11年、全日本学生選手権を含めて同大学から初の男子の学生のチャンピオンが生まれた。

九州共立大から初の学生のチャンピオンとなった山﨑翔馬=撮影・矢吹建夫

 「(自分にとっても)初めてのチャンピオン。今までやってきたことを出せてよかったです」と山﨑。西日本学生選手権では3連覇を達成し、新人戦での優勝もあるが、“全日本”のタイトルは重みが違うのか、感慨無量の様子。

 決勝の相手の谷崎大造(山梨学院大)には、コーションを取ったあと、ローリング2回転で5-0へ。試合の主導権をにぎり、失点を1点に抑えて終了のホイッスル。「あそこで取らないと駄目だと思い、一番の力を出しました。(先制するという)思った通りの展開でした」と振り返った。

 昨年秋に77kg級から階級を上げ、階級に見合った体力が十分ではなかったにもかかわらず、この大会で2位、全日本選手権は5位と地力を見せた。今年はしっかりと体力アップし、さらに飛躍する予定だったが、新型コロナウィルスのため活動が制限された。

 就職活動もあって練習は思う通りにできなかったとのことだが、「自主トレーニングはしっかりと取り組んできました」と言う。西日本大学としての意地もある。準決勝の相手の梅林太朗(早大)はフリースタイルが中心の選手、決勝の相手の谷崎は1年生と、山﨑に分がある組み合わせだったが、打倒東日本の思いを結実させた栄冠だったと言えよう。

「チャンピオンになろう」と声をかけた藤山慎平監督

 藤山監督は、青山学院大の長谷川恒平監督と交代で大学スポーツ協会(UNIVAS)のネット中継の解説を務めており、山﨑の試合が終わると中継席へ戻ってきた。目の周辺には涙のあとがはっきり。まず、中継席のそばにいた先輩であり選手時代に鍛えてもらった日体大・松本慎吾監督へ報告。その後、涙をこらえてマイクに向かった。

決勝では序盤にローリングを決め、試合の主導権を握った=同

 山﨑は、中学時代はサッカーの選手で、愛媛・八幡浜工高に入ってからレスリングを始めた選手。高校時代は目立った実績のなかった山﨑をスカウトする時、「一緒に頑張って、全国チャンピオンになろう」と声をかけたという。それだけに、うれしさもひとしお。「実現できました。(チームの選手で)2位はありましたが、優勝は本当に難しいことでした」と、声も震え気味だ。

 コロナ禍で練習が十分にできなかったことは、やむをえない。今大会は、もちろん優勝は狙わせたが、「試合ができることに意義がある大会にしよう、思い切ってやってこい」と言って送り出した。「余計な力が抜けて、かえってよかったかもしれないですね。準決勝までを含めて内容的には完ぺきと言えます」と言う。

 九州共立大からは、2017年大会の59kg級で河口清が決勝進出を果たしたが、敗れて2位。しかし、翌年の世界大学選手権(ブラジル)で銀メダルを獲得するなど、上昇ムードがあった。山﨑もその流れに乗り、2017年に1年生で西日本学生選手権を制し、昨年まで3連覇。躍進チームを代表する選手だった。

 卒業後は公務員の道を志しており、選手活動が続けられるかどうかは分からない。それだけに、12月の全日本選手権に「全力を尽くしたい。どの道に進んでも頑張る糧にしたい」と言う。

 虎は死して皮を残し、山﨑は卒業して伝統を残す! 初の大学王者誕生を機に、九州共立大が飛躍する!







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