日本レスリング協会公式サイト
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2020.11.11

全日本女子チームが東京で合宿スタート、ヨガ呼吸法を体験

(文・撮影=保高幸子)

オリンピック代表内定5選手も参加した全日本女子合宿

 女子の全日本合宿が11月10日、東京・味の素トレーニングセンターでスタート。新型コロナウィルス感染再拡大で夏の合宿が中止となり、10月21~26日に同所で再開されたあと2度目の合宿。東京オリンピック代表選手5選手を含む20選手が参加した。

 10月の合宿の際は、12月に予定されている世界選手権(セルビア・ベオグラード)に向けて多くの選手が出場希望の意向を示していた。しかし、欧州での感染再拡大を受け、選手の安全を確保するために日本からの派遣は見送られた。

 西口茂樹強化本部長は「東京オリンピックに向けて、体力アップと、それぞれの課題をしっかりクリアしていく。世界選手権があってもなくても、2021年東京オリンピックに向けての合宿であることは変わらない」と、強化を長い目で見ている。

 笹山秀雄・女子強化委員長(自衛隊)は「基本をしっかり習得することが大切。ただ組み合ったり、突っ込んで行ったりではなく、相手を崩してフェイント、腕取り、といった技を繰り返しやってチャンスを作り出すことが必要。そこを忘れてしまうといけないので、この合宿でも再度練習させていく。オリンピックでも、どの大会でも絶対に使う技術。基本がしっかりすれば、技のバリエーションも増えていく」と話し、2時間の練習の間、選手と組み合ったりし、熱心に技術指導をした。

第三者の目でレスリングを見ることで、好調をつくった川井梨紗子

 50kg級の須﨑優衣(早大)は、10月の合宿には授業の関係で参加できず、7月以来4ヶ月ぶりに全日本の合宿に参加。57kg級の南條早映 (至学館大)とスパーリングするなど精力的に練習をしていた。「世界選手権には出場しないつもりでいたので、がっかりということはありませんでした。(来年3月の)アジア予選までに、天皇杯(全日本選手権)や国際大会に出場するかどうかは、まだ決めていません。試合がなかった分、いっぱい練習できているので、自信を持って試合に挑みたいと思います」と意気込みを見せた。

練習を2日間休んだことで絶好調の川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)

 齊藤将士コーチ(警視庁)が「今日の梨紗子は本当に調子が良い」と口にしたので、川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)に話を聞くと「はい、今日はものすごく調子が良いです」と答えた。

 理由を聞くと、「この合宿が始まる前の2日間、練習を休んだんです。休んだと言っても、練習場に行って後輩の練習を見るなどしてレスリングのことは考えていたんです。この感覚を忘れないようにしたいと思います。第三者の目でレスリングを見ることが大事だなと思いました」と、何かをつかんだ様子。

 最近は月の半分以上を東京で過ごすことが多く、自衛隊や日大で練習している。世界選手権に出場を希望していたが、「ああ、そうだよな、やっぱり」と思うくらいで、大きく落ち込むことはなかった。ただ「オリンピックの前に海外で試合をしておきたい」との考えは強くあり、来年2月のアジア選手権や、UWWランキング大会などが行われれば、いずれかに参戦したい気持ちだ。

平常心を保つためにヨガを取り入れる

練習後、笑顔を見せる選手

 今回の合宿では、ハイパフォーマンス事業の心理サポートの講習で、ヨガを通して呼吸法を学んでもらうとのこと。これまでメンタル面のサポートはお願いしていたが、ヨガを行うのは初めて。笹山委員長は「自分も高校時代に恩師に教わり、腹式呼吸など呼吸に気をつけていた。試合前に緊張して眠れなくなったりする時に、気持ちを落ち着かせるためにしていた。効果を感じたので続けていたので、選手たちにも体験してもらいたい」と説明する。

 「ヨガと言っても、アスリート向けにアレンジしたものを教わり、心体をコントロールすることによって、いい変化があるのではないかと思う。強制するものではないが、まずは知ってもらい、自分に合うと思えば取り入れてほしい」と続ける。

 今年はオリンピックの延期や世界選手権の派遣中止など、選手にとって精神面で揺さぶられる事柄が多かった。今後、選手たちが平常心を保つためにできること、という面で大きなサポートになりそう。

▲笹山強化委員長から技術指導を受ける選手たち

▲須﨑優衣(早大)

▲川井友香子(ジャパンビバレッジ)

▲皆川博恵(クリナップ)

▲練習終了後のリラックスタイム







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