日本レスリング協会公式サイト
JAPAN WRESTLING FEDERATION
日本レスリング協会公式サイト
2020.11.12

【2020年全日本大学選手権・特集】昨年王者を破って大学二冠王者へ、92kg級アジア2位は「振り返らない」…97kg級・大津拓馬(山梨学院大)

グレコローマンとともに大学二冠王に輝いた大津拓馬(山梨学院大)=撮影・矢吹建夫

 昨年の全日本選手権92kg級を制し、今年の全日本大学選手権は97kg級に出場した大津拓馬(山梨学院大)が昨年王者の吉田ケイワン(日大)を決勝で破って優勝。10月の全日本大学グレコローマン選手権とともに、大学二冠王者に輝いた。

 大津は「ケイワン選手には、1年前のインカレ(92kg級決勝)で負けています。ケイワン選手は、そこから国体で優勝し(全日本大学選手権でも勝ち)、波に乗った。自分が波に乗らせてしまったことが引っかかっていました」と話し始め、その“責任”を払しょくする勝利だったことを口にした。

 1年2ヶ月ぶりの試合は、タックルを受けたり、すくい投げ気味に場外に出されたりで第2ピリオド中盤までに0-5と劣勢。しかしラスト1分を切る頃、左脚へのタックルから持ち上げ、背中からマットに落として4点を獲得。グラウンドで追加点を挙げて8-5と逆転。最後は8-6のスコアで勝利を手にした。

片足タックルからのビッグポイントが決まった=同

 前回の試合で負けていたせいか、最初は「焦っていた」と言う。それで5点を先制されてしまい、「小幡(邦彦)コーチから『先に取られても気持ちは折れるな』と言われていたのですが、0-5とされた時は、無理かな、という気持ちが出てしまいました」と言う。それでも「最後まであきらめない」という気持ちを思い出して闘った。

 結果としてビッグポイントを取り、ワンチャンスでの逆転勝ちだったが、「グラウンドに持ち込めば返せる自信があったので、まず2点を取って」という腹積もりだった。片足タックルからうまく持ち上げて、「前に落とすか、後ろに落とすか迷いました。後ろに落とせば相手のバランスが崩れるかな、と思った」という一瞬の判断で、背中からマットへ落とす戦法へ。

 吉田はゴービハインド(バックへ回る)を予想していたのか、この攻撃に対応できず、背中らマットに落ち、逆転につなげることができた。

125kg級王者のバグダウレット・アルメンタイと毎日練習

 昨年12月に92kg級で全日本チャンピオンに輝いた後、フリースタイルでは初めての国内大会。階級を上げたこともあり、「挑戦者の気持ちでした」と言う。王者に輝いた時点でいずれ階級を上げるつもりだったそうで、2月のアジア選手権(インド)92kg級で銀メダルを取ったことも「もう振り返りたくない。組み合わせがよかった、という面があっての銀メダル。実力的には、世界ではとても勝てないと思っています」と、“過去のもの”にしている。

今年2月のアジア選手権92kg級で2位入賞だが、“過去のこと”

 97kg級での闘いはスタートしたばかり。今年の全日本選手権の出場資格はまだ発表されていないが、「(この優勝によって97kg級に)出場できるとしたら、少しでも上を目指して頑張っていきたい。125kg級で優勝した(バグダウレット・)アルメンタイ選手と毎日練習しています。学生選手との試合は圧倒的に勝てるようになれると思います」と、ハイレベルな練習を積み重ね、さらなる飛躍を目指す。

 山梨学院大は、全日本大学グレコローマン選手権に続く団体優勝も期待されたが、軽量級で思ったほどポイントを伸ばせず、3位に終わった。しかし、「けが人もいて、ベストメンバーではなかった。それで3位は、いい成績だと思います」と、他階級選手の健闘をねぎらった。







2023年世界選手権/激戦の跡
JWF WRESTLERS DATABASE 日本レスリング協会 選手&大会データベース

年別ニュース一覧

サイト内検索


【報道】取材申請について
-------------

● 間違いはご指摘ください
本ホームページ上に掲載されている記録や人名に誤りがある場合は、遠慮なくご指摘ください。調査のうえ善処いたします。 記録は、一度間違うと、後世まで間違ったまま伝わります。正確な記録を残すためにも、ご協力ください。


アスリートの盗撮、写真・動画の悪用、悪質なSNSの投稿は卑劣な行為です。
BIG、totoのご購入はこちら

SPORTS PHARMACIST

JADA HOMEPAGE

フェアプレイで日本を元気に