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2021.02.08

【特集】2020年後半の反省をエネルギーに、再度、世界の舞台を目指す…男子フリースタイル86kg級・山田修太郎(山梨学院大)

 

山田修太郎(山梨学院大)

 昨年2月にインド・ニューデリーで行われたアジア選手権の男子フリースタイルは、山梨学院大勢が活躍した大会だった。65kg級で乙黒拓斗が優勝するなど、4人の学生選手と1人のOB選手が出場して全員がメダルを獲得した。乙黒とともに優勝したのが、86kg級に出場した当時2年生の山田修太郎だ。

 決勝の相手は、2019年世界軍隊選手権3位で1ヶ月前にあったハイレベルのタクティ・カップ(イラン)を制したアフマド・ユセフ・バズリガレ(イラン)。準決勝から決勝までの間に映像を見て、しっかり研究したうえでの撃破だった。準決勝で前年の世界選手権2位のディーパック・プニア(インド)を4-1で破る殊勲を挙げているのだから、文句なしの栄冠と言えよう。20歳でのアジア選手権制覇は、1983年大会の本田多聞(フリースタイル100kg級)までさかのぼる快挙となる。

 コロナ禍によるブランクを経ても勢いは止まらず、10月の全日本大学グレコローマン選手権87kg級で2年連続優勝を達成(前年は82kg級)。グレコローマンの技術も身につけている選手として将来が大きく期待された。

2大会連続メダルなし! 落ち込むより、自分への怒りを感じた

 しかし、勢いが止まった。11月の全日本大学選手権では準々決勝で白井達也(日体大)に2-2で黒星。これだけなら仕方ないとも考えられるが、3位決定戦では1年生の山倉孝介(早大)にも敗れる不覚。汚名返上を期した12月の全日本選手権でも白井に敗れ、上位進出を逃した。

昨年11月の全日本大学選手権で白井達也(日体大)に敗れる=撮影・矢吹建夫

 若きアジア王者に何があったのか? 「普通にやっていれば勝てるだろう、という気持ちがありました。慢心と言うか…。挑戦者の気持ちが足りなかったです」。チャレンジャー精神の欠如は、技術面でも表れた。秋田・秋田商高時代にしっかりとたたき込まれた基本の構えや組み手、タックルがばらばらになり、動きがおかしくなってしまったと分析した。

 「心のすき?」という問いを否定せず、「勝てるだろう、負けることはない、という気持ちがありました」と答えた。アジア選手権のときは「当たって砕けろ、の気持ち。思い切って相手に立ち向かっていきました」と言うが、全日本大学選手権ではその気持ちがなくなってしまった。

 全日本選手権では、自分がやるべきことより、相手の闘い方を意識しすぎてしまい、ここでも自分のレスリングを見失ってしまったと振り返る。

山梨学院大の主将に推され、新たな闘志が生まれた

最終学年、主将としてチームを引っ張ることが決まった

 アジア王者が、国内で2大会連続メダルなし…。だが、「落ち込むというより、自分に対して『何やっているんだ』と怒りを感じました」と言うから、闘争心は消えていない。タイミングよく、最上級生となる年に主将をやることになり、2019年で途切れてしまった東日本学生リーグ戦での王座奪還など、団体戦3大会の完全制覇を目指して気持ちを奮い立たせる境遇になった。

 「大学は、個人の闘いもさることながら、団体戦が重要です。自分が頑張ることで、周囲がついてくると思います」と話し、チームを盛り上げることで自分自身に還元するつもりだ。

 何としても昨年末の不振を挽回し、世界に出てもらわねばならない選手。アジア選手権優勝といっても、全日本選手権は3位で、上位2選手の辞退による繰り上げ出場だったことが引っかかっている。2021年の目標は学生の大会を制覇して最終学年を飾ることであり、国内で一番になることだ。

 そのための大きな壁が、全日本大学王者であり全日本王者の石黒隼士(日大)。同期生で、キッズ時代から何度も闘っている相手。正確な記録はつけていないが、インターハイでは2年連続決勝で敗れるなど、直接対戦でも、間接的な成績でも、石黒の方が上。

昨年2月、強豪を破ってアジア王者に輝いた。この再現はいつ?

 それだけにライバル意識という気持ちはなく、むしろ挑戦すべき相手。石黒が全日本王者に輝いて実績をつくっていることに「焦りもないです」と言う。アジア王者に輝いたとはいえ、挑む選手やリベンジすべき選手は周囲にたくさんいる。

 大学に進学してからは、新人戦では両スタイルに出て、ともに好成績を残しているので、年間の出場大会や出場試合はかなり多かった。「試合をしながらモチベーションを上げるタイプ」とのこと。決して言い訳にはしなかったが、コロナ禍によるブランクで気持ちが下がり、「何のために練習しているんだろう」と感じたこともあったそうだ。

 「精神面が幼いんでしょうね」。初めはよかったが、終わりがよくなかった2020年。いろんな反省をもとに、若きアジア王者が再起を期す。







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