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2021.03.18

東京オリンピック欧州予選/男子グレコローマン・展望

 

 3月18日からハンガリー・ブダペストで始まる東京オリンピックの欧州予選の男子グレコローマンは、20~21日に行われ、各階級ともオリンピック出場権が与えられる上位2選手を目指して激闘が展開される。各階級の見どころをさぐった。


60kg級

オリンピックV2の父に続けるか、エドモンド・ナザリアン(ブルガリア)=提供・UWW

 2019年世界選手権でアジアが4階級を獲得した階級。欧州の強豪が残っている。2019年世界ジュニア選手権優勝のケリム・カジム・カマル(トルコ)がコロナによるブランク明けの「アンリ・デグラナ国際大会」優勝、「ウクライナ国際大会」63kg級2位と好調。昨年12月の個人戦ワールドカップ63kg級2位のエリク・トルバ(ハンガリー)も有力候補。

 ブルガリアからは、オリンピックV2選手の息子で2020年欧州選手権55kg級優勝のエドモンド・ナザリアンが抜擢された。2019年世界選手権7位のイボ・アンゲロフを退けて出場するが、出場枠を取っても国内で熾烈な争いがあることが予想される。

 今月10日の段階でエントリーされていないが、2018年世界選手権2位で2019年欧州選手権優勝のビクトル・シオバヌ(モルドバ)が出場すれば、出場枠獲得の候補と言える。

Kamal, Kerim Kazim / Torba, Erik / Nazaryan, Edmond Armen / Angelov, Ivo Serafimov / Ciobanu, Victor

【2019年世界選手権・出場資格獲得選手】
文田健一郎(日本)
Emelin, Sergey(ロシア)
Ainagulov, Meirambek(カザフスタン)
Nejati, Alireza Ayat Ollah(イラン)
Temirov, Lenur(ウクライナ)
Tasmuradov, Elmurat(ウズベキスタン)


67kg級

個人戦ワールドカップ2位のイスラムベク・ダドフ(アゼルバイジャン)=提供・UWW

 欧州からすでに4ヶ国が出場枠を獲得。残る強豪として、2020年個人戦ワールドカップ2位のイスラムベク・ダドフ(アゼルバイジャン)、同3位のスラビク・ガルスチャン(アルメニア)らが先頭集団か。

 他に、2018年世界選手権3位のゲボルグ・サハキャン(ポーランド)、2019年の欧州選手権優勝のアタカン・ユエクセル(トルコ)、2020年欧州選手権優勝のモーテン・トーレセン(ノルウェー)らがいる。いずれも安定性は今一つ。だれが勝ち上がってくるか、読みづらい階級と言える。

Dadov, Islambek / Galstyan, Slavik / Sahakyan, Gevorg / Yueksel, Atakan / Thoresen, Morten

【2019年世界選手権・出場資格獲得選手】
Borrero Molina, Ismael(キューバ)
Surkov, Artem(ロシア)
Nemes, Mate(セルビア)
Staebler, Frank(ドイツ)
Bjerrehuus, Fredrik Holmquist(デンマーク)
Elsayed, Mohamed Ibrahim Elsayed(エジプト)


77kg級

急きょ出場が決まった2018年世界王者のアレクサンダー・チェヒルキン(ロシア)

 ロシアとアゼルバイジャンが出場枠を取れていないが、ともに実力者がいるので予選で勝ち上がってくる可能性が高い。ロシアは、オリンピック3連覇を目指すロマン・ブラソフが当初エントリーされていた。15日に世界レスリング連盟(UWW)が2018年世界王者のアレクサンダー・チェヒルキンへの変更を発表した。今年1月のロシア選手権は3位の選手。謎の選手交代。ブラソフに負傷があったか?

 アゼルバイジャンのエントリーは2020年欧州選手権を制したサナン・スレイマノフ。個人戦ワールドカップは不調だったが、盛り返すか。

 2017年世界選手権75kg級優勝のビクトル・ネメス(セルビア)も有力候補。双子で昨年10月のセルビア選手権72kg級を制したマテ・ネメスもエントリーしており、どちらが出てくるか。

Vlasov, Roman / Chekhirkin, Aleksander / Suleimanov, Sanan / Nemes, Viktor / Nemes, Mate

【2019年世界選手権・出場資格獲得選手】
Loerincz, Tamas(ハンガリー)
Kessidis, Alexandros Michel(スウェーデン)
Berdimuratov, Jalgasbay(ウズベキスタン)
Geraei, Mohammadali Abdolhamid(イラン)
Dilmukhamedov, Ashkat(カザフスタン)
Chalyan, Karapet(アルメニア)


87kg級

82kg級で闘っていたミラド・アリルザエフ(ロシア)。抜擢された=提供・UWW

 欧州から4ヶ国が出場枠を手にしているが、意外にもロシア、アゼルバイジャン、ジョージアが落としている階級。

 個人戦ワールドカップ82kg級優勝で抜擢されたミラド・アリルザエフ(ロシア)、2019年欧州大会2位のイスラム・アッバソフ(アゼルバイジャン)、2019年世界選手権82kg級優勝のラシャ・ゴバーゼ(ジョージア)らの中から、だれが欧州予選を勝ち抜くか。

Alirzaev, Milad Valerikovich / Abbasov, Islam / Gobadze, Lasha

【2019年世界選手権・出場資格獲得選手】
Belenyuk, Zhan(ウクライナ)
Loerincz, Viktor(ハンガリー)
Kudla, Denis Maksymilian(ドイツ)
Assakalov, Rustam(ウズベキスタン)
Stadub, Nikolai(ベラルーシ)
Azisbekov, Atabek(キルギス)


97kg級

男子両スタイルでまだ出場権を手にしていないブルガリア。壁を破れるか、キリル・ミロフ

 欧州から6選手が出場枠を獲得している階級。残っている強豪は、2018年世界選手権2位のキリル・ミロフ(ブルガリア)、2019年欧州大会2位のアレクサンダー・フラボビク(ベラルーシ)、2020年欧州選手権2位のニコロス・カケラシビリ(イタリア=元ジョージア)、2020年個人戦ワールドカップ2位のアレックス・ゾイク(ハンガリー)など。だれが勝ち上がるか。

Milov, Kiril Milenov / Hrabovik, Aleksander / Kakhelashvili, Nikoloz/ Szoeke, Alex Gergoe

【2019年世界選手権・出場資格獲得選手】
Evloev, Musa(ロシア)
Aleksanyan, Artur(アルメニア)
Kajaia, Mikheil(セルビア)
Ildem, Cenk(トルコ)
Michalik, Tadeusz(ポーランド)
Melia, Georgi(ジョージア)


130kg級

2019年世界選手権の不振をはね返せるか、セルゲイ・セメノフ(ロシア)

 2016年リオデジャネイロ・オリンピック3位で2018年世界王者のセルゲイ・セメノフ(ロシア)が2019年世界選手権で不覚(2回戦でイラン選手に黒星)。個人戦ワールドカップ優勝ほかの実績からして、欧州予選通過の最右翼。

 2020年欧州選手権優勝のアリン・アレクス・チウラリウ(ルーマニア)、同3位のニコライ・クチミ(ウクライナ)らが続けるか。

【2019年世界選手権・出場資格獲得選手】
Kayaalp, Riza(トルコ)
Pino Hinds, Oscar(キューバ)
Nabi, Heiki(エストニア)
Kajaia, Iakobi(ジョージア)
Popp, Eduard(ドイツ)
Ghasemi Monjazi, Amir Mohammadali(イラン)







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